title

2018年6月3日早朝、私達はアポイ岳ビジターセンター前の駐車場に到着。好天が期待される日曜日である。きっと大勢の人達で賑わうに違いない。既に登山口に向かって歩く人影も見えていた。早速装備を整えて駐車場をスタート、6時25分。途中のインフォメーションボードで今咲いている花々の写真を確認しておく。さすがにこの時期になると貼られている写真が増えていた。入山ポストに届けを済ませて登山道へと進んで行く。

例年は5月中旬~下旬にかけて登ることが多く、エゾオオサクラソウに出迎えられての山行開始となるのだが・・・・さすがにもう6月ともなるとほとんど終わっていた。ちょっと寂しさを感じながらも登山道脇に目を凝らす。「このあたりよね」「あぁ、さすがにもう終わっている」「この葉は?・・・」これから咲くであろう花やもうほとんど咲き終わった花なども確認しておくと今後の参考にもなる。

「あっ、どうぞお先に」、時折登って来る人達に道を譲るがまだそれほど多くは無い。第3休憩所~第5休憩所を過ぎて一気に登り詰めて5合目に飛び出した、7時45分。周辺はヤマツツジがちょうど見頃でその奥にはアポイ岳の山頂が見えていた。

1

2
第3休憩所

4
いつもの撮影スポット

5
もうすぐ5合目

6
5合目からアポイ岳山頂を見る

7
ヤマツツジが見事だった

登山道脇にはギンリョウソウがいい感じで咲いていた。ツマトリソウが可愛くてついついカメラを向ける。「あれっ、こんなところにオオアマドコロが・・・」登る時期がちょっと変わると花模様が新鮮だ。ツルアリドオシの果実・・・昨年も見たような気がするが、これひとつしか見つからないのに目につくのはなぜだろう。イワツツジ、ミヤマハンショウヅルがちょうど見頃で、さらにエゾタカネニガナと続く。

8
ギンリョウソウ

9
ツマトリソウ

10
オオアマドコロ

11
ツルアリドオシの果実

12
イワツツジ

13
ミヤマハンショウヅル

14
エゾタカネニガナ

5合目で小休止をしてしっかりと水分補給、いよいよ馬の背に向かって進んで行く。上空からは容赦なく陽射しが降り注いでいた。それでも時折吹く風が適度な冷たさで心地良い。徐々に斜度が増して来て急な岩尾根の登りとなる。「ゆっくり行くからね」何度も登っているので自分たちなりのペース配分は心得たものだ。「綺麗ねぇ」立ち止まり見つめる先の周辺の斜面をヤマツツジが鮮やかに彩る。更に眼下に広がる様似の海岸線。

そんな光景の中に、際立って見えていたのが岩場に咲いていた落葉低木のエゾシモツケだ。ちょうど眼下のブルーの海を背景にカメラにおさめた。もちろんその球形の花序につく沢山の花々もまさしく見頃で美しい。
馬の背までの岩場に咲くアポイアズマギクはほぼ終盤を迎えていたが、なんとなくいい雰囲気の塊りが目に飛び込んできた。ヒロハヘビノボラズもあちこちで咲いていた。この花も良く見るととても可愛い。

15
馬の背へ向かって

16
階段を登り

17
ヤマツツジに囲まれながら岩尾根を行く

18

19
眼下に広がる様似町の海岸線が美しい

20

21
エゾシモツケ
22

23
終盤を迎えていたアポイアズマギク

24
ヒロハヘビノボラズ

「あっ、いい声ねぇ~」小鳥の囀りが響き渡る。「ほらっ、あそこに。ホオジロだよ!」、そんな私の声に素早く反応したおばさんは、シャッターを押し続けた。「遠かったけど何とか・・・」こんなこともあろうかと持参した望遠レンズにひとつ目の活躍の場が与えられた。

hoojiro
遠くの松の上にホオジロ♂ (おばさん撮影)

登山ものがたりへ 次のページ HOME