【三日目下山開始 ヒサゴ沼〜化雲岳】


避難小屋前にて

小屋の中では午前3時を過ぎるともう出発準備をする人達が動き出します。おっさんとおばさんも早々とシュラフから抜け出し朝食を食べて、後片付けを済ませ! 当初の予定より1時間早く、5時ちょうど避難小屋を出発です。さすがにザックは少し軽くなってはいますが、そろそろ疲れもたまってきている頃です。「ゆっくりだぞっ、今日は下りなんだから、時間はタップリあるんだから・・・」おっさんは自分にも言い聞かせるように呟きながら、ザックを背負ったのでした。

あの苦労した一日目の視界不良の大雪渓も、この日は朝日に輝いていたのでした。見えてさえいれば何の問題もない所なのですがね。そして雪渓を越えるとやはりお花畑が待っていて、、、まだまだチングルマが咲き、アオノツガザクラが咲き、イワイチョウが咲き始め・・・





チングルマとアオノツガザクラ


イワイチョウ

高度が上がるにつれてトムラウシ山が見えて来て、、、でもちょっと怪しい雲も流れているようであり、おっさんはあわてて「見えてるうちにぃ〜〜〜」とシャッターを押したのです。結局これは実に正しい的確な判断だったのですが、、、エヘン!!!


トムラウシ山が見えていた

木道をどんどん登って行くとやがて化雲岳が見えて来ました。もうその山頂付近を行き交う人達の影が見えています。「どうなんだろうね、ちょっと雲っぽいけど・・・まあ雨は降らないとしても、、、」おっさんはそう言いながら視線を移すと、トムラウシ山はもうしっかりと雲に包まれているわけであり、、、銀杏ヶ原、三川台の彼方の十勝連峰も変わらず姿を隠していて・・・


化雲岳に向って


トムラウシ山も十勝連峰も雲に隠れていた

6時ちょうど、化雲岳山頂に立ちました。おばさんはしっかりと標識の横でポーズをとっています。「あっ、そっかぁ〜〜登りの時にはほとんど見えなかったからねぇ」

「えっ???」おっさんの視線は化雲岩の上に、、、なんと一人の男性が登っているではありませんか〜〜〜びっくりしているおっさんを横目に、その男性は「天気が崩れないうちに・・・」とスタスタと美瑛富士避難小屋を目指して行ったのです、、、ヒェーーーーッ!




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