「ウワーーッ、かわいいぃ」おばさんの声が響きました。チシマツガザクラの群落です、もう一面に咲いているのです。「これなら何処かにピントが合うさぁ〜〜〜」おっさんはカメラを近づけながら数ショット、小ちゃな花に水滴をいっぱいつけた表情は、とてもキュートですね。 おばさんの大好きなウメバチソウが風に揺れて「これ撮ってぇ〜〜〜」、「冗談じゃない、揺れてるんだ、構えて待ってなきゃならないんだぞっ、、、」おっさんはそんな言葉を飲みこみながらも、風の弱まる一瞬を待っていたのです、つらいですねぇ・・・ |
![]() チシマツガザクラ |
|
![]() ウメバチソウ |
|
風は益々強くなって来ました、しかも相変わらずの視界不良! とにかくもう我慢しかありません。「左側に注意しろっ、落ちこんでいるはずだから、右よりに歩いて・・・」おっさんは後ろから叫んでいました。「うわっ!!」おばさんが叫びました、、、一瞬左側の視界が開け白い斜面が、、、「雪渓だっ」 強風は二人をもてあそぶかのように吹き荒れていました。「もうすぐだと思うんだけど・・・」時計は既に15時をまわろうとしていました。「化雲岳まで行けばあとは下りだから、風も少しは弱まるだろうし〜〜」 突然前方にフワーーッと黒い岩影が浮かんで来ました「化雲岳じゃないか?」、そして標識も確認できるようになりました。「間違い無いぞ、化雲岳だっ!!!」「やったぁ〜〜〜」「ここまで来ればもうヒサゴも射程距離だぁ」おっさんとおばさんは大声で叫んでいたのでした。 |
![]() |
![]() 化雲岳へ |
15時15分化雲岳山頂です。とにかく何も見えませんが一応記念写真です。強い風に飛ばされぬように堪えながら小さくピースのおばさんだったのでした。 |
![]() |
|
|
|