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皆俯きながら登って行く、交わす言葉は少ない。荒涼とした、いや殺伐としたと言う表現のほうが相応しい火山灰に覆われた大地を眼下に、下ホロカメットク山と境山が美しく聳える。「ちょっと休みませんか!」誰かが言った、「縦走路まではもうすぐですけど、休みましょう」yamazさんが答えた。岩の上に腰を下ろし遠くの山々を見つめる。「風が無いですねぇ」心配していた風はいつしか止んでいた。 |
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縦走路に出ると山頂に立つ人影が見えてきた、、、「結構登ってるなぁ」そう思いながら登って行く。山頂直下についた頃、一気にガスに包まれた。「まぁ、いいさ、展望は以前美瑛岳まで縦走した時にイヤと言うほど見てるから」そう自分に言い聞かせながら登って行く。 |
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11時20分、十勝岳山頂に立った。足の踏み場も無いくらい(ちょっとオーバーな表現だが)の賑わいだ。どうやらツアーの方々も大勢いるらしい。今まで誰一人として出会わなかった山行だったのだが、、、あまりの落差にちょっと戸惑った。ツアーの方々が上ホロカメットク山方面へと出発するのを待って入れ替わるように腰を下ろした。 |
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12時ちょうど、下山を開始した。またガスが流れてきて視界を塞ぐ、美瑛岳への縦走路に出てから新得コースへと導く標識は無い。yamazさんが先頭に立って進んで行く、ここは注意が必要だ。少し下りて行くと突然ガスが消えてほっとする。 |
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沢沿いの登山道は午後の陽射しを浴びて一段と輝く、「緑がすごく綺麗ですねぇ」私の言葉に「そうでしょう、このコースは本当に良いでしょう」oさんがうれしそうに言う。ハイマツトンネルを過ぎてアカエゾマツの大木に囲まれたシットリとした登山道を行く。このコースを整備していただいている方々に感謝しながら登山口に下り立った、15時10分! |
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