山頂部を斜めに走る登山道がハッキリと確認できて、その距離がもう近いことを知るわけであり、振り返ると微かな遠望でも上空には明るさも感じられ、「これは意外とクッキリとした輪郭の周囲の山々を見ることが出来るかもしれないなぁ、いやきっとそうだよっ、余別岳なんかスゴイ迫力で迫ってきて、、、あぁ〜〜〜」おっさんはまだ見ぬ展望を脳裏に描きながら、一人ニヤついていたのでした。 |
前方に山頂部が見える |
振り返ると・・・ |
いよいよ山頂部の登りとなりました。少し積っている雪を踏みしめながら登って行きます。先行していた単独の男性が下りてきました。「どうも〜〜〜」、おっさんが途中で拾ったその方のホイッスルを手渡し、「あっ、落ちてましたか、ありがとうございます」「それじゃ!気をつけて」、お互い交わす言葉は少なく、もちろん山頂からの展望については尋ねることもなく、いやいや尋ねるのが怖く〜〜〜 おっさんは下りて行った男性の姿を振り返り、そして一瞬目を疑いました。眼下には登ってきた稜線が続き、そしてその稜線を覆い尽くすかのように、どんどんと雲が流れこんで来ていたわけでありぃ〜〜〜「ま、ま、待てよぅ〜〜〜もうそこなんだから、すぐに山頂なんだからぁ・・・」、、、 気持ちは急ぐのですが、雪に覆われた登山道の最後の登りは遅々として進まず、いやそう感じるだけなのですが、「さあ、さあ、早く早く・・・」 |
山頂直下の登り |
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10時30分、積丹岳の山頂に立ちました。強風、視界不良!真っ白の世界、、、「おぉ〜〜〜なんてこったぁ」、とりあえずの記念写真を撮り、ちょっとだけ休憩して「駄目だね、これは、、、下りよう」二人は土台だけ残った石仏を横目に下山を開始しました。 「まあ、冬に展望、、、見てるからね、、、別に今回見れなくてもね・・・これはこれで夏道のコース確認と言うことで良いんじゃないの・・・云々〜〜〜」等とシツコイほどの言い訳を並べながら、そして振り向きながら〜〜〜「山頂部だけだよね、雲に包まれているのは・・・」、、、「やっぱしまだ雲だよねっ」、、、一向に変わらぬ状況に少しホッとしながら下りて行くのでした!!! |
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下山途中で登って来た方々は単独の男性2名だけ、静かな登山道でした、周囲の見えない登山道にツルシキミの赤い実を見つけて立ち止まり、「綺麗ね〜〜〜」「あっ、こっちには蕾もあるわよっ」、そんなおばさんの言葉に誘われるようにカメラを向けるおっさんだったのでした。 積丹岳、、、もうすぐ冬篭りかなぁ〜〜、ご注意を!!! |
ツルシキミの実 |
さて、今回のものがたりはこれで終了です。で、下にイメージ図を紹介させていただきました。何故かと言うと、本文でも書きましたが8合目付近までは周囲がほとんど見えません。ですから全体のコースイメージでポイントをとらえながら登れば、少しは目安となるかなと思い、この図を載せました。 登山口(休憩所)からすぐに3合目⇒5合目の次にフンベツの沢⇒6合目の次にテントの沢⇒7合目の次にピリカ台⇒8合目付近から山頂部を見て登る・・・こんなところでしょうか! |
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登山口 08:00 5合目 08:40 ピリカ台 09:40 山頂 10:30-10:40 ピリカ台 11:20 5合目 12:15 登山口 12:50 【登り 2時間30分 下り 2時間10分】 |
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