登山口から約40分ほどで尾根取り付き地点へと向かう「楽古岳登山道入口」に着いた。国土地理院の地図の登山道よりもさらに川沿いに遡った標高約510m地点である。ここから尾根筋に向かってジグザグと一気に登って行くことになる。おばさんは沢靴から登山靴に履き替えた。ミネラル飲料を飲み「さあ、いよいよだぞっ」と声をかける。 |
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早くも汗が噴き出す、、、気温はそれほど上がっていないのだが、風が全く無いし湿度が高いようだ。俯いて登って行くと「2合目〜〜〜」と、おばさんの声が聞こえた。標高630m、「山頂が約1470mだから・・・」などと安易な計算をしてしまう。尾根取り付きから山頂まで標高差は約950mほどもある、とにかく一気の登りが続くのだ。 |
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「ちょっと休もう・・・」思わず声をかけてザックを置く。汗を拭いミネラル飲料を飲み、塩分補給にとサケトバを食べる。おばさんは「干し梅干」だ。上空は少しづつ明るくなってきた。「こりゃあ、天気がグングンと回復するんじゃないの」私はうれしくなって叫んだ。「ほんと、明るくなって来てるよね」。 |
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標高1100mを過ぎた付近で一旦傾斜が緩み視界が開ける。目の間には山頂から肩へと続く稜線が見えていたが、、、肝心の山頂は雲に覆われていた。「う〜〜〜ん、でも青空もちらっと見えるし、、、山頂に着く頃にはきっと・・・まあ休憩しようか」と、ザックを下ろそうとすると無数の虫が飛び交っていた。良く見ると羽ありである。あわてて少し先まで行って登山道の片隅で腰を下ろした。振り返ると眼下に広がる展望が美しい! |
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