「山頂は見えないわね」小雪が降り続いていました。もちろん視界も悪く、唯一の救いは風が弱いことであり・・・「あっちの方向だね、まずはあの白い斜面を目指して進もう!」。おばさんは頷いてラッセルを開始しました。平坦な台地に真っ直ぐにトレースを刻むように進んで行きます。 やがて前方には見事な緩斜面が一面に広がり、どんどんと吸いこまれるよに登って行くわけであり、、、それは下山時の滑りを考えると楽しみな場面でもあり・・・ |
前方の白い斜面を狙って |
真っ白いなだらかな斜面が広がる |
白い斜面を登りきって標高約740m、絶え間無く降り続く小雪に「小休止!!!でもどうしよう、これじゃあ何も見えないしぃ、、、ここで止めようか」「そうね、今日は事前の偵察ってことで良いんじゃない」、登り始めから続くラッセルに疲れも見えてきた二人は、あっさりと登頂を断念することにしたのでした。11時ちょうど! ミネラルドリンクを飲みお菓子を食べてホッとしている時でした。いつしか小雪も止み上空から薄日が差してうっすらと周辺の山並みが見えて来たのです。「おっやぁ〜〜〜明るくなって来たよ、、、どうするどうする、やっぱし行くかい?」「山頂まで残りどのくらいかしら」「う〜〜んと、約1km強くらいだね」、、、「じゃあ行こう」 |
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そう決まると二人は元気良く?再びラッセルを開始しました。なだからな樹林帯を山頂に向かって一直線、しかし元気なのはあくまでも最初だけで、粉雪とは言え時には膝上くらいのラッセルが二人を苦しめるわけで!!!「ゼイゼイ〜〜〜交代!」そんな声とともにおばさんが先頭になり、おっさんが先頭になり、、、 やがて細い白樺林となるのですが、見た目よりは木々の間隔が空いていて、「これなら帰りの滑りも問題無いね」おっさんはそう思いながらファインダーを覗くのでした。 |
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白樺林を過ぎると徐々に疎林帯になってきました。相変わらず深いラッセルが続いています。「そう言えば・・・」おっさんは気づきました、登り始めから目印の赤布などは全く見ていないと言うことです。登る人が少ないルートなのでしょうかね。 |
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