二人は山頂部の西端に向いました。少しでもピパイロ岳に、少しでも3年前の縦走の足跡に近づきたい、そんな思いにかられていたのです。
彼方の幌尻岳が大きな存在感で佇み、戸蔦別岳がカールを抱きながら鋭く天を突く、ピパイロ岳へと続くアップダウンのある稜線、、、双眼鏡で追ってみる・・・「あぁ〜〜〜あの時のままだぁ〜〜〜あのあたりかなぁ、、、辛かったのは、あっ歩いている人がいるよっ、、、あっ山頂に数人の人影が見える、toshさん達じゃないかな!!!手を振っても・・・わからないよね!!!」、、、「1967峰は見えないのね、、、でも見ていると行きたくなってしまうわよねっ」「ほんとだねぇ〜〜よっしゃぁ、来年また狙ってみるかぁ」
おっさんは鬼が笑う来年の話しをしながら、視線を北へと移して行くわけであり、チロロ岳やルベシベ山・・・芽室岳〜剣山と連なる山々を目で追いながらグルリと広がる展望を楽しむのでしたぁ〜〜〜
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幌尻岳、戸蔦別岳、北戸蔦別岳と右にピパイロ岳
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芽室岳へと続く稜線、左後方にチロロ岳西峰と本峰、中央にルベシベ山、その後方にペンケヌーシ岳
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左から芽室岳西峰と本峰、久山岳、剣山、手前にトムラウシ山
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山頂に戻ってTさんご夫妻一行と団欒のひととき、3年前の話し、最近の山行の話し、目の前に見えている山々の話し、、、「あれっ、こんにちは〜〜〜お久しぶりでしたぁ」ふっと見ると「YOSHIOの北海道山情報」でおなじみのYOSHIOさんご夫妻が登って来たのでした。
「元気でしたかぁ〜〜〜最近どんなところに登ってますかぁ〜〜〜○○山はどうでしたか」、オニギリを食べコーヒーを飲み、誰かがラーメンを作るとその匂いにたまらず「じゃあ、私達も・・・」とお湯を沸かす。「最高ですよね、、、しかも風も無くて、、、暖かいくらいで、、、」「あっちは東大雪では・・・ほらうっすらと・・・」楽しい話しは尽きません。
そうこうしているうちにも、登って来る人達が続きます。「そろそろかな、、、」そう言いながら時計を見てビックリ、何と山頂に着いてからもう2時間もたっていたのでした。
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幌尻岳、戸蔦別岳をズーム
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帯広のTさんご夫妻一行と
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「それじゃあ、また、何処かでお会いしましょう」12時ちょうど、おっさんとおばさんは眼下の十勝平野を目にしながらハイマツに囲まれた山頂を後にしたのでした。
さてさて、果たして鬼が笑う来年の話しはあるのでしょうか? 「きっと来るからなっ、、、待ってろよっ、、、待ってて下さい」おっさんはそんな意味合いの視線を投げかけながら、おばさんの後を追ったのです。
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コースタイム(含休憩時間)
登山口 07:25 1160m 08:10 1392m 08:50 山頂 09:55-12:00
1392m 12:30 1160m 12:55 登山口 13:35 【登り 2時間30分 下り 1時間35分】
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3年前の山行も是非お楽しみ下さい
2002年10月12日〜13日「長く苦しい縦走路に耐えて、日高山脈の大展望を手にする」
【伏美岳〜ピパイロ岳〜1967峰】
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