やがて木々の間から山頂部が見えて来ると「待っててくれよーーー今行くからぁ〜〜〜」おっさんは祈るともつかない情けない声を出していたのです。
そんな不安が的中するかのように、山頂へのコル付近から白い、、、、あぁ〜〜〜白い雲が流れて来て!雨音が少し強くなってきて、二人はあわてて合羽を着たのでした。
「本格的に降ってくるのかしら??」「うーーーん、どうかな〜〜〜とりあえず稜線まで上がってみないと、、、それで判断しよう」二人は力無く歩き続けました。
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コル付近から雲が・・・
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合羽を着て登る
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やがてゴンドラ山頂駅からのコースが合流しました。
「おおおっ〜〜〜見えてるぞーーー見えてるぞーーー」昨年はガスの切れ間からほんのちょっとだけ見た山容が、今日はくっきりと見えています。どんどんとコルへ向かって降りて行くと、それは一段と大きな迫力で迫り、ジグザグと刻まれた登山道がはっきりと見えていて、、、
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山頂へと続く登山道を見ながらコルへと向かう
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一旦コルまで下り白井川コースと合流、いよいよ急斜面がお待ちかねです。でも見た目よりは短い登りです、標高差にして約150mくらいがキツイ登り、そのあとは段々なだらかになります。
ゆっくりと急斜面を登って行きました、、、
ふっと一息ついて振りかえります、、、一面に広がる展望、、、あぁ〜〜〜それは・・・・・それはこの天気だからこそが演出する茫洋と広がる世界、たなびく雲は山々の下を流れたり時にはまとわりついたりしながら、微妙に雰囲気をかもしだしているわけであり、
それはモノトーンタッチの感触で大きく広がっていたのです。「こりゃあ〜〜〜きれいだぁ〜〜〜」「すごいわねぇ、来て良かったねぇ〜〜〜キレイキレイ」。
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札幌岳、狭薄山方面の展望
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札幌岳〜狭薄山、そして漁岳との間にはポツンと恵庭岳が見え、その手前にはゆったりと雲が流れて・・・・・
目を転じると眼前に迫る定山渓天狗岳に雲がちょっとまとわりつけば、その彼方にはニョキっと神威岳、そして烏帽子岳、百松沢山へと続き、大きく広がる朝里岳からの稜線(通称:飛行場)から白井岳へ、さらにその奥には手稲山、、、、、、
もうもう声を出さずにはいられない展望が広がっていたのでした。
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定山渓天狗岳(右手前)と奥には神威岳、烏帽子岳、百松沢山が続く
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