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午前4時少し前、同行のkakutさん夫妻、sugawarさん夫妻が起きだしたようです。おばさんも起きていました。
「どうーーー天気は?」、「曇りよ、まだちょっと雨が降っているようだけど・・・」そんなおばさんの答えに、おっさんはホッとしてシュラフを抜け出したのでした。


出発準備

朝食をとり、雨に濡れたテントをたたみ、ザックを担ぎ、合羽を着て午前5時55分、koyaさんを先頭にいよいよ2日目のスタートです。昨夜来の雨で水浸しの登山道をジャブジャブと漕ぎながら進みます。


水浸しの登山道

もちろん濃いガスがたち込める視界不良の世界、いつもは涸れている北側の二ツ池も雪渓に囲まれてたっぷりと水をため、、、


北側の二ツ池の雪渓を進む

やがて尾根に出ると予想通りの強風が待っていて、「こりゃあ、ちょっと疲れるぞーーー」おっさんは呟きました、でも誰の耳にも聞こえません、聞こえるのは風の音だけだったのです。ハイマツを踏み越えながらどんどんと進み6時50分南岳へ、、、

相変わらず吹き荒れる風に辟易しながら、大きくカーブを切った時、ビューー、一段と強い風に「おおおっ」全員足を踏ん張りながら通過、フーーーッ、、

やがて砂れき地帯に進んだ時でした、kakut夫人が「あれはーーーあれあれっシレトコスミレじゃない?
おっさんの目にはしっかりと焼き付いていたイメージが浮きあがったのです。「ああーーーこれだよーーこれ、シレトコスミレだよーーー」大声に全員が駈け寄りました。「かわいーーー、あーーーこっちにもあるよーー、これこれ、これが可愛いよーーー」もう一同は今までの無口は何処へやら、大はしゃぎだったのです。

もちろんおっさんのデジカメも唸りました、風を切って唸っていたのです、ビューーー、あらららーーー。
おばさんも皆揃って風除けになりますが、中々お花は止まってくれません、、、「あらよーーー」おっさんはシャッターを押しました。ふーーー疲れるねぇ〜〜


シレトコスミレ



メアカンフスマ

さてさて、ここから知円別岳へと続く登山道に展開された、お花畑、、、もうもうこれはスゴイものでした。
チングルマをメインに、メアカンフスマ、エゾコザクラ、ミネズオウ、エゾノツガザクラ、アオノツガザクラ、コケモモ、シレトコスミレ等などもうもう足元に延々と広がっているのです。うっすらとガスに包まれた見事なお花畑、、、

「これっ、これってまるで天国じゃあないのーーー私達はひょっとして天国のお花畑を歩いているんじゃないのーーー」「す、す、すばらしーーーなんてなんてキレイなんだぁ〜〜〜」、、、もうもうまるで夢物語の中を歩いているような錯覚にとらわれるのでした。


お花畑を行く

そして8時15分知円別岳分岐へ到着です。

さあ、ここからです、ここからは全員が心配していた細尾根歩きなのです、しかも視界不良、強風です。「さあ、来たぞーーーここからですよ〜〜〜」koyaさんも気合が入ります、ザレ場の斜面を横切りいよいよ細尾根へ突入です。


ザレ場の斜面を横切り

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