小さなアップダウンを繰り返しながらコルから山頂を見上げると、それは夏山シーズンの終わりを告げるかのように、そっと白い雲に覆われているわけであり、 それはそれでそれなりの(しつこい表現なのですが・・・)ムードはあるわけで、二人はそんな雰囲気を確認するかのように登り始めたのでした。 |
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高度が上がるに連れて二人のアイレベルには雲が流れ、その下には初冬の十勝平野が寒々とした表情で広がり、悲しげでもあり、寂しくもあり・・・ |
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登山道に積る雪で山頂が近いことを知り、そしてそれは一段と冬の到来を思わせ、うっすらと煙る視界の中を登る足取りを、憂鬱にさせるのでした。 |
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左手に佐幌岳山荘を見ながら9時55分、山頂に到着です。 「スキー場のリフトはすぐそこね、、、」そう言いながらおばさんは遠くを見つめ、、、「もう夏山も、、、おしまいね・・・」 冷たい風が吹いていました、もちろん遠くの視界はありません。 |
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