見上げる急斜面を登り、切れ落ちた岩場をトラバース

今朝方に降った雨の影響でしょうか、急斜面は滑り易く足元がとても不安定でした。「気をつけろよっ、滑るぞ、ほらほら〜〜〜」おっさんは後ろから叫びました。「うん、大丈夫」、、、どんどん高度を上げて行きます。ふっとひと呼吸おいて振り向くと増毛の山々が見えて来るのでした。

ふと振返ると

細い尾根の急斜面、それは昨年と変らず?に恐ろしいほどの角度であり、ロープに掴まり木々の根っこや岩などを掴みながら、体を持ち上げて小さな足場にやっとこさ足を置くと、おっさんのザックにはロープがひっかかり、、、前にも後ろにも進めずに、、、あぁ〜〜〜こんな時によりによって足元を見下ろすと、それはもう垂直に落ちこむほどに見える角度なわけで、、、落ちれば間違い無く〜〜〜

もがけばもがくほどロープは執拗におっさんのザックを掴み、「おいおい、それはないよぅ」ヘッピリ腰で立ちあがってなんとかロープを交わしてその場を通過したのです、ふぅ〜〜アブナイ危ない!

とにかく登るのだ

そして核心部の〆は切れ落ちた岩場のトラバースです。この日は足元が滑りやすかったので慎重でした。「ゆっくり行けよ、注意しろよ」おっさんのしつこい叫び声を聞きながらおばさんは進んで行きました。おっさんはしっかりと足元を固めてカメラを構えていたのですよ、なんてこったぁ〜〜〜

トラバース1

遠くから見ても実に高度感がありますね。おばさんが通過したのを確認しておっさんはカメラをケースに入れて気合を入れなおして続いて行きました、なるべく下を見ないようにして〜〜〜なさけない!

トラバース2

新道との分岐についてほっと一息、おばさんも待っています、、、って言うか下りて来る人達がいたのです。「どうぞ、、、大勢ですから」「えっ?何人くらいですか?」、、、「23名です」。

これはなんとやはり先に登って行くより仕方ありません。狭くて細い岩場をこわばっているのを悟られないように、ぐんぐんと登りました。下を向いて「どうも、すみませ〜〜ん、ゼイゼイ」と言った途端に、ガツン!!!「痛ててっ」おっさんは木の枝にしこたま頭をぶつけてしまったのです。「はいはい、頭上にも注意しましょうね」等と言われながらもテレ笑いでごまかし、一気に団体の方々を交わしたのでした。シンドイ!

岩峰を登る

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