赤岳から小泉岳方面への広大な稜線を少しだけ歩く事にした。今回の最大の目的は「ホソバウルップソウ」だったのだから。目の前にはいかにも「大雪山を歩く」的な光景が広がる。なだらかな広い稜線がはるか先まで続くのだ。 そんな稜線に咲く花々は~イワウメやエゾタカネスミレがちょうど見頃であちこちで群落を為して咲いていた。そしていつも悩む「エゾタカネツメクサ」、今回は葉の部分にも注目してカメラを近づけてみた。ふんふんと何となく自分で納得して立ち上がる。さらに歩を進めるとまたツメクサが目に飛び込んで来た。先ほど見たものよりあきらかに丈が低い。「これはきっと~ミヤマかも」と自分に言い聞かせながらカメラを近づける。エゾミヤマツメクサは大雪山の固有種である。それにしてもほぼ似ているからその同定は難しい。ミヤマタネツケバナはやっと咲き始めたところだった。 |
小泉岳方面への広大な砂れきの稜線 |
イワウメ |
エゾタカネスミレ |
エゾタカネツメクサ |
ズームしてみると |
エゾミヤマツメクサ(大雪山固有種) |
ズームしてみると |
ミヤマタネツケバナ |
見事だったのはミヤマキンバイだった。ちょうど見頃でエゾオヤマノエンドウ共々広い砂れきの稜線を彩る。「これぞ大雪山だ」と独り言を言いながらカメラにおさめた。 さらに注目していたのがチョウノスケソウである。昨年は時期を逸して見ていなかったので今年はと期待していた。しかしこのところの気象状況から心配していたのだが・・・この日はその通りの結果となった。もう既に咲き終わってしまったのか~ほぼ終盤の姿を見ただけだった。 一番見たかったホソバウルップソウはほぼ終盤になったものが多かったが、何とか間に合ったと言ったところ。私達を待っていてくれた?ことに感謝しつつカメラを向ける。やはりこの花は私達にとっては大雪山の花形だ。 |
ミヤマキンバイ |
エゾオヤマノエンドウ |
広大な砂れきの稜線を彩るエゾオヤマノエンドウとミヤマキンバイ |
遠くのチョウノスケソウをズームする |
比較的近くで見れたチョウノスケソウ |
ホソバウルップソウ(大雪山固有種) |
小泉岳方面へ向かって400mほどの稜線歩きを楽しんで、再び赤岳の頂上に戻った。さすがにこの頃になると登山者の姿は増えていて賑わいを感じることになる。私達もそんな中で腰を下して軽食を頬張る。それにしても~蝦夷梅雨の影響による連日の天気と比べて、この日の穏やかなこと。そんな一日に感謝しながらゆっくりと立ち上がり下山を開始した。 さて、今回の山行ではギンザンマシコの雄に遭遇した。ちょうどハイマツの上にとまってくれたのである。雌と違った紅い華やかさがあって美しい。おばさんは懸命にシャッターを押していた。そして、なんとナキウサギとの遭遇もあった。この山ではその鳴き声は何度か聞いていたが、姿を見た記憶はない。今回は私達の目の前に出てくれた。とにかく可愛い、まだ幼い子のようである。じっとしていたので~おばさんのカメラを借りてシャッターを押した。これはうれしい出会いだった。 第一お花畑を過ぎて~雪渓を終え急な斜面を下って行く。前方からツアーの方々が登って来た。何名ですかと尋ねると20名ほどとか・・・お互いに途中で何度かすれ違いながら下山を続けた。 13時25分、銀泉台に到着。今シーズン最初の大雪山花紀行は行動時間約7時間半、距離にして9.8kmの山行となったのである。 |
ギンザンマシコ(おばさん撮影) |
ナキウサギ |
コースタイムは参考になりませんので省略します |
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