第三雪渓は夏道の一部が露出していた。お気に入りの場所でエゾコザクラを撮影して、上部の雪渓へと進む。第三雪渓と第四雪渓の間はイワウメとミネズオウが目立った程度。 「やっぱり今年は遅れているようですね」「ちょっと残念だけど・・・まぁ、こんな年もあると言うことでしょうね」「これだけ展望を楽しめているんだから良いよね」この頃から上空に漂う雲が広がりを見せ始めていた。「クッキリ青空よりも湧き上がる雲の方が~」そう思いながら、私は少し離れて最後尾から雪渓を登って行く人達を追う。シャッターを押そうとした瞬間に日射しが雲に遮られ・・・上空を見上げて雲の切れ間を待つ。 やっと第四雪渓を登り切って平坦な砂れき地に出る。イワウメやメアカンキンバイを見ながら赤岳山頂へと至る、10時20分。銀泉台をスタートしてから3時間25分だった。(参考までにガイドブックのコースタイムは休憩を含まずで、登り2時間50分となっています) |
第三雪渓は一部夏道が露出していた |
第三雪渓上部を行く |
第四雪渓 |
雲が広がり始めているものの白雲岳から旭岳、北海岳、更には北鎮岳と美しい雪渓模様を抱きながら大きな展望が広がった。黒岳方面を見ると陽射しが雲で遮られて、黒々と見えていた。そんな光景を見ながらザックを下して小休止だ。吹く風がとても冷たい、指先が冷たくなるほどであった。「これからどのあたりまで?」「小泉岳周辺まで行って、花模様次第で決めようかと思っています」、「それじゃぁ、私達もそっちへ~途中で戻るかもしれませんけど」 じっとしていると寒くなりそうだったので、すぐに小泉岳に向かって歩き始めた。ポツポツと咲き始めたエゾタカネスミレ、ミヤマキンバイの大株を見つけてカメラを向ける。イワウメやミヤマタネツケバナが良い感じで咲いていた。 |
白雲岳、旭岳、北海岳 |
北海岳の右奥に北鎮岳 |
小泉岳に向かって広い稜線を行く |
エゾタカネスミレ |
ミヤマキンバイ |
ミヤマタネツケバナ |
イワウメ |
コメバツガザクラ、ウラシマツツジ、ミネズオウ~咲き始めたばかりのエゾミヤマツメクサと続く。 今回ちょっと注目してみたのはヤナギ科の植物、特段撮影したいと思っていた訳でも無いが、撮影した写真を見て図鑑で調べるうちに、深み?にはまってしまったと言うところか。タカネイワヤナギは何度も撮影しているが、今回レブンサイコを撮影していた時に偶然写っていたのは、どうやらエゾマメヤナギのようで大雪山固有種となっている。次回撮影する機会があったらもっとしっかり撮影してみたい。 もう一枚が良くわからない、変種イヌマルバヤナギと言うのもあるようだが・・・これも砂れき帯で撮影したものである。 |
コメバツガザクラ |
ウラシマツツジの花 |
ミネズオウ |
エゾミヤマツメクサ |
タカネイワヤナギ |
エゾマメヤナギ |
これは? |
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