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上富良野岳を後にして、いよいよ上ホロカメットク山に向かって歩き始める。ここは十勝岳への縦走路でもあるが、さすがに富良野岳方面に向かう縦走路ほどの賑わいは無い。それでも上ホロカメットク山の山頂に立つ人影や、これから向かう人達~そしてその山頂から戻って来る人達等とすれ違う。

火口縁を進む登山道、左側はすっぱりと切れ落ちた崖である。恐々と覗き込みながら・・・ちょっと腰を引いて爆裂火口に押し寄せる雲と八ツ手岩をカメラにおさめた。やっぱりこの手の場所は苦手である。私はすぐに視線を移して~反対側のなだらかに下る斜面を覆うチングルマにカメラを向けた。
避難小屋への分岐を右に分けると、標高差約70mほどの最後の登りとなる。この登りは見た目よりもキツクは感じない。周辺に展開する迫力のある光景に目を奪われてしまうからかもしれない。

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上ホロカメットク山へ向かって火口縁を行く

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爆裂火口に押し寄せる雲と八ツ手岩

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チングルマの果穂が一面を覆う
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山頂へ向かって最後の登り

岩れきの登山道を慎重に進んで、最後はハイマツに囲まれた斜面を登りきると~上ホロカメットク山に到着だ。午前9時15分、十勝岳温泉の駐車場を出発してから2時間50分だった。
スッキリと見えている十勝岳の裾野の奥に小さく旭岳、眼下の三段山と~振り返れば富良野岳にも雲海が静かに押し寄せるかのように漂っていた。ほとんど風が無いから雲の動きはとても遅く、まるで優しく包み込むかのようにも見える。

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最後はハイマツに囲まれた急斜面を登り切って

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三段山を見下ろす

9富良野岳方面に押し寄せる雲

私達は山頂の少し先でザックを下した。ゆっくりと水分補給、軽食を頬張りながら~広がる展望を欲しいがままに目に焼き付ける。さらに少し先まで足を延ばすと~眼下に避難小屋が見えて来る。小屋周辺で寛ぐ人達や十勝岳方面の縦走路を行き交うの姿が豆粒のように見えていた。

漂う雲海はいつしか消え去り、眼下に大きく爆裂火口が口を開ける。ハイマツの奥の崖の上に立つ上ホロカメットク山の山頂標識、その奥に富良野岳~こんな大好きな光景にカメラを向けた。

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十勝岳へと続く稜線
画像クリックで幅1024ピクセルのパノラマ画像表示

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眼下の避難小屋をズーム
画像クリックで十勝岳と十勝川上流域のパノラマ画像表示
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爆裂火口を見下ろす

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上ホロカメットク山の奥に富良野岳を見る

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