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赤岳山頂では水分補給をしてすぐに出発、いよいよ大雪山らしい「なだらかで広大な稜線歩き」が始まる。

遮るものの無いどこまでも続く稜線、うっすらと雲が流れるているものの、青空と心地良い陽射しが稜線歩きに花を添える。こんな心地良い稜線歩きも悪天候になれば様相は一変するから要注意だ。標高は2000mを越えているから強風や雨は体温を一気に奪ってしまうし、ガスに巻かれると足元のペンキが頼りの歩行になってしまう。雨具や着替え、コンパスや地図等の装備は忘れられない。

北鎮岳や陵雲岳、北海岳、やや雲が湧きはじめた熊ケ岳、旭岳方面~そんな視界の変化を楽しみつつ稜線をどんどん進んで行く。

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赤岳から小泉岳に向かってなだらかで広大な稜線を行く
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北鎮岳と凌雲岳
画像クリックで幅1024ピクセルのパノラマ画像表示

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旭岳方面に雲が流れ始めた

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イワブクロ

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エゾミヤマツメクサ

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ムカゴトラノオ                   エゾハハコヨモギ(大雪山の固有種)

足元に咲く花々に目を奪われながら心地良い稜線歩きはまだまだ続く。ミヤマリンドウやリシリリンドウ、そして大株のクモマユキノシタ、風が弱かったので撮影にあまり苦労することは無かった。立ち上がりふと視線を遠くに移すと・・・北鎮岳の左奥に比布岳から安足間岳への地肌むき出しの稜線が見えた。

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心地良い稜線歩きは続く

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北鎮岳の左奥に比布岳から安足間岳への地肌むき出しの稜線が見えた

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ミヤマリンドウ

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リシリリンドウ

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クモマユキノシタ

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キバナシオガマ

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ホソバイワベンケイ

小泉岳分岐から左へ折れてほどなく小泉岳の山頂標識を見る。登山道脇で単独の若者が大きな地図を広げていた。時折顔を上げて遠くを見つめる、どうやら山座同定しているようだ。そんな様子を見て何となく嬉しくなって~「こんにちは」と小さく挨拶だけを交わして通り抜けた。じっくりと山々を見ているその姿に、山に対する(自然に対する)素直な気持ちがとてもこもっているように感じたものである。

広大な稜線の奥には緑岳、高根ケ原の奥に忠別岳・・・そして彼方にトムラウシ山が鎮座する。更には足元を埋め尽くす花々~そんなシチュエーションに恵まれながらの稜線歩きは、まさしく贅沢三昧のひとときだ。

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前方に高根ケ原、忠別岳、トムラウシ山を見ながら

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エゾツツジに囲まれ

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前方に緑岳を見て

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