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ハイマツトンネルを抜けると東側の視界が一気に広がった。「わぁ~凄いわよ」おばさんが叫ぶ。「おぅ~綺麗だぁ」私も思わず歓声をあげた。前方に・・・富良野川源流部のフリコ沢越しに前十勝岳と十勝岳が迫り~、その斜面を見事な紅葉が埋め尽くしていたのだ。予想以上の美しさにカメラを持つ手に力が入る。

紅いナナカマドが、、、そして黄色はミネカエデやダケカンバだろうか・・・ハイマツの緑がその色を一段と際立たせる。沢の斜面を流れ落ちるように秋色が続いた。「この山の紅葉がこんなに綺麗だったなんて・・・」「本当、ビックリよね~何か得したみたい」

そんな紅葉を堪能しながら急な斜面を登ると~大きな岩の上で先行していた単独の男性が休んでいた。「綺麗ですね、初めてこの山に登ったんですが」「私達も夏山としては初めてですよ」その岩の上からは眼下に広がる山裾の紅葉が一望であった。ここを私達は勝手に「紅葉展望台?」と名付けた、標高約1480mの地点である。「それじゃあ、お先に」私達は先を進み始めた。

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前十勝岳の山裾の紅葉と奥に旭岳
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左が前十勝岳、中央奥に十勝岳

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フリコ沢を埋め尽くす紅葉
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標高が上がるにつれてハイマツの背が低くなり、やがて三段山の山頂部も見えて来た。この付近まで来るとナナカマドの葉は落ちて実だけになっているものが目立った。小さな沢形を渡り急な斜面を登り・・・まだまだ続くハイマツトンネル。ふっと足元を見る、黒っぽい塊が数個登山道の真ん中に落ちていた。「なんだ?」と良く見ると、その塊にはナナカマドの赤い実が入っていた。どうやら熊の糞のようだ。熊鈴を鳴らしながらそのまま登って行く。

今回の行程は、距離3.3km、標高差731mである。前週のカミホロカメットク山と比べると、距離は1kmほど短いが、標高差は約100mほど高い。それだけに登りを実感出来る?コースと言えるのかもしれない。三段山には十勝岳温泉側からの崖尾根コースもあるが、現在は閉鎖されている。

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前方に山頂部が見えて来た

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地表にへばりつくように生い茂る背の低いハイマツの間をグイグイと登って行くと、高曇りの空の中に淡い青空も広がり始めた。「もうすぐだなっ」高度感をしっかりと受け止めながら一気に登りつめ山頂に立った。午前9時30分、登り始めてから2時間10分だった。

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山頂直下を行く

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