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恵庭岳は現在も山頂は立入禁止となっている。8合目と9合目の間の第二展望台(標高約1200m)が暫定山頂となるのだ。それでも距離にして約3.5km、標高差は約900mだから決して侮れない山である。

標高約920mの地点で、いよいよこのコースの山場となるロープ場となった。登り専用と下り専用のコースに分かれている。登り専用と書かれた案内板の左側に巻き道があった。踏み跡による登山道の拡張でも無さそうだ。おばさんは慎重にロープを補助にして登り始めた。それにしても足元がかなり脆くて滑りやすく、落石にはかなりの注意が必要である。私は左側の巻き道を進んで見たがこっちの方が登り易い。しかしその左側は落ち込んだ崖なので注意が必要だ。下山時の下り専用の登山道でもロープ場と一部巻き道が見られた。どちらを利用するにしても細心の注意が必要な個所である。ロープ場を登り切ってほっとひと息、やっとなだらかな登山道になる。

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登り専用のロープ場  (左側が巻き道)
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ロープ場を登りきるとなだらかになって

やがて視界が広がって〜岩場を登り切ったところが7合目、第一見晴台だ。一気に広がる展望に歓声があがる瞬間である。ザックを下して小休止、近くにやっと咲き始めたイワヒゲを一応カメラにおさめ、ミネラル飲料を飲み干す。ここから見られる展望については第二展望台からとほぼ同じなので、そちらで紹介することとする。
「さあ、いよいよだね!」「咲いてるかしらね」、ザックを担ぎあげ歩き始めた〜私達の期待している花々がお待ちかね!の筈だ。

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第一見晴台へ

7合目から最終地点の第二展望台は距離にして約700m、標高差はまだ200m弱あり結構長く感じる登りが続く。しかし、足元には・・・サンカヨウが見事に咲いていた。しかも「旬」である、痛んだ花びらなどほとんど見かけない。「こっちが・・・」「いやあっちが・・・」「ほらあれも・・・」そんな声を上げながらファインダーを覗く。「綺麗だぁ〜〜〜」「素晴らしいわねぇ」

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サンカヨウの咲く登山道

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サンカヨウ
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「咲いてるわよっ」おばさんの声に私は駆けつけた。「おぉ〜久しぶりの対面だねぇ」「ちょうど咲き始めかしら〜」、ヒダカエンレイソウである。それほど数は多くは無いものの、尖ったがく片に大きな花弁が良く目立つ。苦しい登りに堪えてやっと会えた花である、しかもそれが美しく咲いていたのだから、言う事無しだ。

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ヒダカエンレイソウ
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ヒメタケシマラン

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コメバツガザクラ
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