ザックを下し周辺を見回す。雲が流れているものの指呼出来る山々がそこに広がっていた。烏帽子岳、黒岳、北鎮岳、白雲岳、北海岳・・・。何度も歩いた山々が目の前にある、過去の苦しかった、楽しかった思い出が脳裏に浮かんで来る。2年ぶりの光景がこんなにも懐かしく感じるものなのか・・・この山域は私達の心の奥深く入り込んでいるに違いない。 そんな思いにふけりながら、赤岳周辺の花々の写真を撮っていると後続の人達が登って来た。私達は小泉岳に向かって歩き始めた。 |
![]() 北海岳の右奥に北鎮岳 |
![]() 左に白雲岳 |
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赤岳から小泉岳に向かう、砂れきの広大な稜線を進んで行く。足元には風雪に耐えた高山植物が彩りを添える。そんな様を先行するおばさんに大きく遅れながら・・・、カメラにおさめながら歩いて行く。強い日射しも心地良く吹く風でそれほどの暑さは感じ無い。前方に見えて来る筈の白雲岳はいつしか流れる雲に覆われていた。 「あっ、旭岳が・・・」おばさんが叫んだ、雲間から旭岳が姿を見せた。 |
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![]() 雲間から旭岳が |
![]() エゾイワツメクサ(おばさん撮影) |
![]() イワヒゲ |
![]() エゾオヤマノエンドウ |
赤岳から小泉岳周辺の稜線に咲く花々〜印象的だったのがミヤマキンバイだった。特に小泉岳周辺ではエゾタカネスミレ共々〜斜面全体を黄色で埋め尽くすほどであった。これほどのミヤマキンバイは今まで見たことが無かった。 ホソバウルップソウはやや終わりを迎えつつある状態だった。エゾノツガザクラやミネズオウ、キバナシャクナゲはいつも通り、チョウノスケソウには今年の気候はやや不向きだったのか・・・ |
![]() ミヤマキンバイ |
![]() ミヤマキンバイ(おばさん撮影) |
![]() ホソバウルップソウ |
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![]() エゾタカネスミレ(おばさん撮影) |
![]() チョウノスケソウをズームで(おばさん撮影) |
![]() チョウノスケソウ |
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ちょっと暗くなって来た広い稜線を小泉岳から緑岳方面へと向かって進んで行く。ファインダーを覗いていると、まるで地平線に向かって歩いて行くかのような感覚にとらわれる。 |
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