「また日射しが・・・ほら明るくなって来たよ」前方に大きく緑岳がその姿を現し、高根ケ原方面の雪渓が所々見えて来た。緑岳へのコルから板垣新道を下って行く、眼下のヤンベタップ川源流域の雪渓の奥には白雲岳避難小屋が見えて来る。そんな広大なシーンが次から次へと展開する。「時」がこのまま止まってしまうような感覚に陥る。 |
前方に緑岳を見ながら |
板垣新道を下って行く |
エゾノハクサンイチゲ |
白雲岳避難小屋が見えて |
11時15分、白雲岳避難小屋に到着した。さすがに平日の避難小屋は静かだ、野営場にも一張のテントがあるだけだった。一組のグループが昼食の準備をしているようだ。 小屋の前のベンチに座っていた単独の男性に声をかけられた。札幌から来ていたuさん、「いつも見ていますよ、先日の夕張岳のレポートを読んでその3日後に行ったんですが、ユウバリソウがバッチリでした。」そうでしたか、お役にたてて良かったです」、この日は私達より早く出発されて白雲岳まで登って来たそうである。この方とは下山後にもお会いしたが、旭岳のゼブラ模様や綺麗なコマクサ等も見られて満足されていた。 |
白雲岳避難小屋 |
昼食を済ませて白雲分岐へ向かった。エゾノツガザクラやミネズオウ、チングルマ等の群落を楽しみながら登って行く。すれ違う人もまばらである。12時15分、静かな白雲分岐で小休止。 |
白雲分岐へ |
エゾノツガザクラとチングルマ |
エゾノツガザクラ(おばさん撮影) |
メアカンキンバイ |
エゾミヤマツメクサ |
(おばさん撮影) |
小泉岳分岐を経由して赤岳へ戻って行く。「もう写すものは無いわよね」「もちろん、もう下るだけさ」そう言っていた私達だったが、、、綺麗に咲く花々を見るとまたしゃがみこみ、カメラを構える。「そうだ、撮り直しがあったんだ」私はマクロレンズに取り替えた。結局登山口までまた何度も写真を撮り続けていた。 駒草平を過ぎようとした時、先を進むおばさんが声をあげた「わっ、、、ナッキーよ!」目の前にナキウサギが現れたようだ。「あのハイマツの中に入ってしまったわ」残念そうなおばさん。「まあ、そううまくはいかないよね」私は笑いながら言った。そのかわり・・・最後の雪渓を下る手前でしっかりとシマリスを撮った。「なにか動くものがあると思って見たら居たのよね」動物的感なのか〜ただでは下りない(笑) 最後の雪渓を下り〜ほっとしながら最後の撮り直しを終え〜駐車場へ到着、15時10分。ちょうど層雲峡温泉行のバスがやってきた。平日とあって乗った人は2名程度だったが、黒岳から縦走する人にとっては便利な交通機関である。 そのバスを追うように私達も層雲峡温泉に向かった。 |
赤岳のシマリス(おばさん撮影) |
大雪山花紀行を終える・・・ |
コースタイム(含休憩時間) 銀泉台 06:15 駒草平 07:40-08:00 赤岳 09:15 小泉岳 09:55 白雲岳避難小屋 11:15-11:40 白雲分岐 12:15-12:25 赤岳 12:55 駒草平 13:45 銀泉台 15:10 |
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