やがて眼下に黒岳石室が見えて来た。 と、その時〜前を進むおばさんの足が止まった。「あっ、シマちゃんだっ」おばさんが叫んだ。「いたよぅ〜〜〜っ」静かにカメラを構えてシャッターを押す。「わぁ〜〜〜可愛い〜」食事でもしているのだろうか、ちょうどウラシマツツジの紅葉に包まれた絶好のロケーションになっていた。何度も何度もシャッターを押すおばさん、そんな期待にこたえるかのように、登山道を横切り際に一瞬立ち上がってポーズまでとってくれた。 「もっと長いレンズを持ってくれば良かったなぁ〜〜でもこれだけ見れたし、何とか200mmのレンズでも写ってくれたんだから〜満足満足」走り去ったシマリスを見届けながら、おばさんは上機嫌だった。 |
凌雲岳と北鎮岳、眼下に黒岳石室を見ながら・・・ |
黒岳石室 |
エゾシマリス(おばさん撮影) |
やがて黒岳石室へ、9時35分。しかし今回の私達は立ち寄ることは無かった。そのまま北海岳方面へと向かって下って行く。美ヶ原、もう何年前になるだろうか〜その美しさは堪能していた。今回はまだ紅葉には早かったが、それでも見事に輝いているウラジロナナカマドが見られた。 そして今時期の注目はチングルマ、その羽毛状の果穂が流れるように周囲を覆っている、これぞまさしく絨毯である。きっと花の咲く頃には違った美しさに包まれることだろう。アキノキリンソウが咲き〜ミヤマリンドウが咲く・・・・ そして明石川にさしかかる・・・ |
ウラジロナナカマドの紅葉 |
チングルマを見ながら・・・ |
アキノキリンソウ |
ミヤマリンドウ |
明石川へ |
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