上空は青空だったが、遠望くっきりとはいかなかった。それでも漂う雲の下には日高の山らしい鋭い輪郭が見てとれる。「これだけ見えれば十分だ」昨年しっかりと確認していた展望に余裕の表情でカメラを向けた。ひととおり撮影をすませて昼食タイム、山や花の話題に話しが弾む。「見えてきてるよーーーっ」そんな声に目を向ける、歩いて来た稜線の向こうに〜豊似岳、そして1088mピークが大きく翼を広げるかのように〜その姿を見せていた。 |
日高の山々が・・・ |
ズームで |
1088mピーク(中央)と右に豊似岳 |
12時10分、下山開始である。まずは830m地点に向かって下って行く、「こりゃあ楽だねぇ〜〜」「本当に、雪質に恵まれたわね」昨年登った時にはラッセルしながらの苦しい登りだった。状況的には今回とは雲泥の差である。 眼下には庶野海岸と手前には721m地点へと続く白い雪庇が見えている。今時期はなんとなくその尾根へと導かれそうになるから注意が必要かもしれない。 830地点からは東へ伸びる尾根を680m地点まで一気に下る。「もうあそこから下りて来たのねぇ」ちょっと休憩しながら観音岳を振り返る。 |
眼下には庶野海岸、手前に白い雪庇が張り出した721m地点へ続く尾根 |
680m地点から観音岳(右奥)を見上げる |
いよいよ沼見峠に向かって下って行く。昨年苦労した笹藪こぎはもちろん無い。残雪を滑り下りるように下って行く。「キャーーー」尻滑りを楽しむ人、そうそう〜昨年一緒に登った神戸出身の若いyasudさん、今回もご一緒したのだが雪山にも慣れてきたのか〜尻滑りも上手だし、残雪歩きにも違和感が無い。「さすがだね!」と声をかけると〜「いやぁ〜〜あの去年の登りはとっても辛かったですから、、、」そう言ってほほ笑んだ。あっと言う間に沼見峠だ、12時45分。眼下には水面が白い雪に覆われた豊似湖が見えていた。 ここからは猿留山道を下って行く、林道まで1.5km〜さらに車を回してあるゲートまで1.7kmの道のりであった、14時5分。こうしてこうして距離約11.5km、延べ6時間35分の山行も無事終了した。登山計画書の作成から日程調整、そして朝早くから車を回しておいていただいた〜えりも山岳会の皆様に感謝しつつ、このレポートを終えることとする。 |
沼見峠に向かって下る |
眼下に豊似湖 |
コースタイム(含休憩時間) 登山口 07:30 稜線 09:20 1088m 10:20 観音岳 12:05 沼見峠 12:45 猿留山道とりつき 13:35 林道ゲート 14:05 |
GPSトラック(緯線、経線は15秒間隔で表示しています) |
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