笹との格闘?を終えて〜沼見峠から約50分で小さなレリーフのある台地状の標高680m地点に出た。間もなくkusaさんたちも到着、目の前にはまるで双耳峰のように見える観音岳が立ちはだかる。「まだあんなに遠くに〜〜〜」見た目にはそんな距離感を抱く山容であった。手前に見えるピークが次に目指す標高830m地点だろう。 振り返ると眼下には庶野漁港、そして青空に溶け込むように太平洋が広がる。そんな光景を楽しみながら後続の人達を待ってゆっくりとくつろいだ。 |
右手にコンクリートに囲まれた小さなレリーフ |
標高680m付近から観音岳を望む(右奥)、手前は標高830m地点 |
眼下に広がる庶野漁港と太平洋 |
「そろそろ行きましょうか〜」さすがにじっとしていると寒くなって来る。先発隊は一足先に観音岳へ向かうことにした。変わらずnakaさんが先頭ラッセルだ。段々と傾斜が増して来る、見下ろす感じで広がって来る太平洋、そして1088mピークを中心にして左右に広がる山並みを見て確実に高度が上がっていることを感じる。 |
山頂に向かって登り始める |
中央に1088mピーク、右奥が豊似岳 |
「見た目よりは近い筈だっ」そう感じていた通り〜30分ほどの登りで標高830m地点に立った。前方にはいよいよ山頂が迫っている、しかし〜見た目にはまだ相当距離感はあった。「haseさんたちは行って下さい、私達は後続を待っていますから〜山頂までは行かないかもしれないし!」そんなnakaさんの言葉に甘えることにした。 もう山頂までは30分もかからないだろう、この天気である、何としても山頂に立って広がる展望を手中にしたい。体力的にもまだ全く問題は無い、「それでは行ってきます」私達は山頂に向かって細い稜線を歩き始めた。振り返ると狭い830m地点にkusaさんたちも立っているようだ〜「見た目よりは近いですよぅ〜〜〜」私は叫んだ。「はーーーい」そんな声が聞こえたような気がした。 おばさんが先頭だ、背の低い笹の間をラッセルして行く。「かわるよっ!」そう声をかけて私が先頭に立った。それほど深くはないものの結構ストレスを感じる登りである。ゆっくりと登って行く、振り返るといつしかnakaさんやyasudさん、kusaさんたちが続いていた。 |
830m地点に立つ人たち |
目の前の山頂に向かって |
山頂手前の大きな岩場で若いyasudさんが先頭に立った。神戸出身の彼女は、冬山、いや雪山はもちろん初めてである。それでもグイグイと登って行く。「次はえっと〜〜〜、こっちかな〜〜〜」歩きやすいルートを探しながら懸命に登って行く。「残り50m」私は元気を出そうとGPSを見ながら声をかける。「かわろうか?」「いえっ、一番おいしいとこですから・・・」ニッコリ笑って一気に山頂に立った、12時15分。彼女はへなへなと山頂に座りこみ屈託の無い笑顔を見せた。 |
登山ものがたりへ | 次のページ | HOME |