そんな光景を背に、まだまだ広がるであろう大展望に期待しながら進んで行く。「あれは白井岳よね、、、雲が」おばさんの声に視線を移すと、「おやっ、、、」私は目を疑った〜今にも白井岳は雲に包まれそうであり、上空には勢い良く雲が流れていた、風も強くなって来た。「これは〜〜〜来るぞ!」前方の青空がスーーッと消えて行く。 |
白井岳方面に怪しげな雲が流れ・・・ |
あっと言う間に雲が・・・ |
あっと言う間の出来事だった、一気に視界不良となり強風と地吹雪である。所々に吹きだまりが出来ている。おばさんのラッセルは一段と遅くなってきた。私は時々GPSを見ながら方向を確認していた、もしかしたら一時の天候急変かもしれない。そんな微かな期待をこめながら山頂を目指して行く。「残り200m」私は大声をあげた、おばさんは黙って頷く。 9時50分、山頂付近の大きな樹氷にたどり着いた。1月2日に登った時と同じ地点である。一応記念写真を記録におさめた。とても天候回復を待っていられる状態では無かった〜すぐに下山を開始した。 |
地吹雪・・・視界不良・・・ |
下山と言えども滑り下りられる状況では無い。強風のために吹きだまりがあちこちに出来ていた。視界不良だからそれがどこにあるのかわからない。「しばらくシールをつけたままで降りよう」私達は慎重に下って行く。もう登ってきたトレースはほとんど見当たらない。GPSを見ながら時々方向修正〜、この冬に買ったGPS、そして以前使用していたものはおばさんが持参。もちろん地図もコンパスも持ち歩いている。GPSだって故障したり電池切れになることもある。何があるかわからない冬山には臆病すぎることは無いと思っている。「わっ、、、」吹きだまりにスキーを突っ込んでしまった。 高度が下がるにつれて少し視界がきいてきた。ボーダーが登ってきた「どうですか、、、」「いや凄いです、強風と視界不良ですよ」「そうですか、無理しないことにします」。さらに山スキーの方たちも登って来る、やはり皆上部の天気が気になるようである。「あっと言う間に登りのトレースは消えてしまって、、、とにかく風は強いし、、、」。話しを聞くとほとんどの人達がGPSを持参しているようだ。 眼下にスキー場が見えてきてほっとする。やっとシールを外して滑降開始だ。上質の雪を楽しみながらスキー場へ〜〜〜なんとここまで降りると青空であった。あらためて冬山の怖さを実感した山行となったのである。 |
スキー場が見えてきて |
スキー場を滑る |
コースタイム(含休憩時間) キャビン終点駅 08:50 朝里岳 09:50 スキー場へ 10:20 駐車場 10:35 |
昨年の思い出の冬山行はこちらから 「朝里岳へ〜余市岳を見ながら大雪原を」 |
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