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「夕張岳」花紀行  それは出会いから始まった・・・
   
ヒュッテ
夕張岳ヒュッテ

夕張岳には2年前の8月22日、ミヤマアケボノソウとユウバリリンドウ狙いで登っていた。「今年は早い時季に登ってみようか・・・」そんな話しをしていた時に、ネットで知り合った九州のhasさんが7月9日、ツアーで夕張岳に登ると言う。何とか都合がついて私達も夕張岳登山口へと向かった。「何処かでhasさんと会えるかもしれないね」

「あのぅ・・・○○さんですか・・・」と一人の男性に声をかけられた。「HP見てますよ〜〜」「あっ、ありがとうございます、宜しくお願いします」そんな言葉を交わして登山口で出発準備をしていた。
一台のマイクロバスが到着した。ツアーらしい、ひょっとしてと思い添乗員さんにツアーのスケジュールを聞いてみた。間違いない、この人達の中にhasさんがいるに違いない。「九州から来られたhasさん、いらっしぃますか?」私はちょっとはにかみながら準備している方々の間を通りぬけた。ニコニコ笑って近づいてきた男性に「hasさんですか」「どうも、はじめまして」握手を交わす。奥様もご一緒だ! 簡単な挨拶と写真の話しをして私達はひと足先に出発した、5時30分!

少し進むと夕張岳ヒュッテへと向かう馬の背コースとの分岐、そのまま直進して冷水コースへと向かった。朝霧の中を進んで行くと上空に青空がちょっと見えて来た。「これは雲海の上に出るのかもしれないな」そんな期待を胸に見通しの無い登山道を淡々と進む。
標高800m付近がちょっとした休憩スペースになっている。登山口から30分、一休みだ。まだ目立った花々も無いのですぐに出発する。

スタート

ちょっとひと休み
ひと休み

傾斜が少しきつくなってきて汗が噴き出して来るころ冷水の沢(水場)に到着!冷たい水を顔にあてて気合を入れる。これからが本格的な登りとなるのだから。
先を進むおばさんが立ち止まっていた。こんな時は決まって何か花を見つけた時である。「これって何かしら・・・」小さな筒状の鐘形の花が俯いていた。「イワツツジかなぁ・・・そうだよきっと」とは言ったが私達には初めての出会いの花だった。慎重にカメラを向ける、、、しかし暗い、手ブレ注意マークが点滅している。息を止めてシャッターを押した・・・緊張する瞬間だ!

登山道脇にはギンリョウソウ、ミヤマキヌタソウ、ミヤマハンショウヅル、オオバミゾホオズキ、ゴゼンタチバナ、カラマツソウ等が咲いていた。立ち止まる回数が増えて登るペースがグンと遅くなった。「まあ、今日は、いや今日もゆっくりだよね!」そう言いながら目は足元の花々を追う。
馬の背分岐を過ぎて階段を登って行く、辛い登りである筈なのだが、、、カメラを持つ手が忙しいためか、ただ花々を探し続けて時間が経過して行く。

イワツツジ
イワツツジ

登り

一旦傾斜が緩むと石原平である。シラネアオイの群生地らしいがここではまだ見た事が無い!それよりも前方に立ちはだかる滝ノ沢岳の迫力に圧倒される。休んでいるとツアーの方々も登って来た、hasさんの姿を見つけて話しかけた。「ミヤマハンショウヅル見ましたか」「見ましたよ、ちょっと暗かったけど・・・手ブレが心配ですね」

私達はツアーの人達が通り過ぎた後も、しばらく滝ノ沢岳を見ながら休憩していた。「わぁっっ、、、」先を進む人達の歓声が聞こえて来た。ザックを背負って登り出すと、やがて視界が開け青空の下に芦別岳周辺の山々が見えてきた。「おぉ〜〜これは綺麗だぁ」

石原平
目の前に滝ノ沢岳

芦別岳方面

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