急斜面に喘ぎながら時々歩を止めて振り返る。「このあたりだったかな〜〜〜」そう言って指差す先に夕張岳が目に飛び込んで来た。逆光のうえにちょっと霞んでいて山頂部は雲で隠れている。「帰りだと思うよ、帰りにはきっとクッキリだよ」私はそう言いながらも「見えてるうちに・・・」とズームレバーを引きシャッターを押した。このあたりは抜け目無い。 |
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尾根を登り切ると広いなだらかな稜線歩きとなる。735mポコを過ぎて小さなアップダウンを繰り返し、、、山頂へと向かって進んで行く。ちょっと気になっていたのは上空の空模様だった。薄い雲が流れて陽射しを遮ったかと思うとまた一段と強い陽射しが照りつける。一気に周囲の雪を纏った木々が輝き、、、そして流れるような雪面は小さな宝石を散りばめたかのように輝く。 |
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しかし、、、上空は徐々に薄い雲に覆われてきていた。スタートしてからずっと続くラッセル、そろそろ疲れも目立ってくる。「残り約800m、一人200mのラッセルで山頂だよっ」、、、しかしこの時点での一人200m、これが結構キツイ!、、、ラッセルが続く、、、「交代しま〜〜〜す」そんな言葉が繰りかえされた。 |
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12時ちょうど、ついに幌向岳山頂である。スタートしてから約4時間、延々と続いたラッセルだった。恐らく私達二人だけ、あるいはJAJAさん達だけだったら、きっと山頂には辿りつけなかったであろう。 |
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薄い雲はどんどん上空を覆い始めていた。帰路は当然登りのトレースを利用するのだから早い。黙々と進んで行く、、、「このあたりだよっ、前方に夕張岳が見えるんだ」。JAJAさんが残念そうに前方を見つめる、「でも綺麗な稜線歩きを楽しめたんだから」、、、「そうだね、本当に綺麗だったし、また今度と言うこともあるんだし」 |
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コースタイム(含む休憩時間) |
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