花の百名山「富良野岳」、お花の時期に登るのは3回目である。前日は芦別岳に登り、下山後に富良野でラベンダーを見て十勝岳温泉駐車場で車中泊。2007年7月15日早朝、車中泊組を含め早くも駐車場は混雑していた。早くから登り始めている人もいる。私達も早めの朝食を済ませ装備を整えて登山口を出発した、午前4時50分。 上空は青空だった、天気予報も良い、「これなら花も展望も思いっきり楽しめるんじゃない」「うん、問題は混雑かもしれないよ」そんな憶測もあって私達は早朝の出発にしたのである。やがて眼前に広がる大迫力の安政火口に圧倒されながら涸れ沢を渡る。ここは大きな岩にペンキで矢印が書かれているものの登山道がやや不明瞭、視界不良時にはちょっと注意が必要な箇所である。 |
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安政火口 |
この涸れ沢を渡ると登山道は緩やかに登って行く。最初の尾根を回りこみ、緩やかなアップダウンを繰り返しながらいくつかの沢を越えて行く。深い沢地形や長い階段登り、沢にまだ残る雪を踏みしめ〜〜〜結構長いこの登山道。しかし眼下に広がる富良野盆地や登山道脇の花々を見ながら急がずにのんびりと歩けば、それほど辛いことは無い。 |
長い階段もある |
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上空は抜けるような青空だった、前方には富良野岳がその存在感を示すかのように、ドッシリと聳えている。あんなところまで登るのか、、、と言う気持ちよりもその美しさに見とれてしまう。まだまだ静かな登山道だった、前後に数組、数人の姿を見かけるだけである。「早く登り始めて正解だよね」気温はまだそれほど上がってはいなかったが、無風で日差しを受けながら歩いていると、さすがに汗ばんでくる。私達はちょっと休憩しながらミネラルドリンクを飲み干した。 斜めに緩やかに登っていた登山道も、鉄製の梯子を登って稜線を目指すころから斜度を増して来る。トカチフウロの群落に思わずカメラを向けた。 |
前方に富良野岳を見ながら |
主稜線を目指して |
6時50分、登山口を出発してから約2時間で主稜線に出た(富良野岳肩分岐)。途端に風が強くなり体感温度が一気に下がった。あわててゴアのレインウェアを着込む。ここからは左に進むと三峰山〜上ホロカメットク山〜十勝岳、右に進むと富良野岳である。境山の下には雲海が流れていた。「今日も雲海かぁ〜〜〜でも昨日の芦別岳みたいなことは無いよね」と言いながらも強風とちょっとだけ流れるガスにいやな予感もしていた。それはこの稜線に立つ前には全く予想出来なかった光景だったからである。間違いなく今日はクッキリの展望だと思っていた。 「でもまあ、何と言っても今日は花だからね・・・」いつも通り自分に言い訳をしながら登りはじめた。 |
富良野岳肩分岐にて〜十勝岳を望む |
境山方面 |
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