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2002年7月13日(土)おっさんとおばさんは知床岬ウトロ野営場にいました。バンガロー前では9人の男女が、翌日から始まる山行へ思いを馳せ、夕陽をうけながら食事していました。今回のターゲットは日本百名山の羅臼岳へ登り、縦走して硫黄山まで行こうというものだったのです。

この山行はかなり早くから計画されており、おっさんとおばさんにとっても、又一緒に登るメンバー全員にとっても、今年の一大イベントのひとつだったのでした。



おっさんは事前に山中泊縦走での装備、携行品をおばさんと一緒にチェック、登山計画書を熟読しました、地図でルートを追いながらイメージしました。
更に事前トレーニングとして神居尻山〜ピンネシリまでの縦走ピストン、芦別岳旧道での長い変化に富んだ山行、そして武利岳のナイフリッジで高所対策と、並々ならぬ力の入れようだったのでした。もちろん各メンバーもそれぞれにトレーニングしてこの日を迎えたのです。



目の前のウトロ漁港にはまるで今回の山行を祝福するかのように美しい夕陽が落ちようとしていました。一行は夕食を早めに切り上げてバンガローで眠りについたのでした。

さあ、いよいよ始まります、感動の知床山中泊縦走山行、いったいどんなドラマが展開されるのでしょうか〜〜



7月14日(日)午前6時3分、今回はサポートにまわってくれるkamiさんの見送りをうけながら木下小屋前の岩尾別登山口出発です。
朝方降っていた小雨も止み、どうやら天候はぐんぐんと回復しているようです。

しかし天気予報では明日は曇り後雨、おっさんは一抹の不安をいだきながら重いザックを背負っていたのでした。
山中泊の縦走装備は当然のごとくかなりの重量となり、「こりゃあ、ちょっとシンドイんでないの、トホッ!」おっさんはぶつぶつ独り言をつぶやいていたのです。


木下小屋

約40分の登りで「オホーツク展望台」へ到着です。この時点でもう汗ビッショリ、すぐにザックを降ろして水分補給、、、、ふと見るとkoyaさんが展望台の岩の上に立っていました。「やんや〜〜絵になるんでないの〜〜」すかさずパチリのおっさんだったのです。


オホーツク展望台にて(右端がちょっとキメテルkoyaさん)

やがて弥三吉水です7時49分。

冷たい、つめたーーーい水が流れているんです。普段は沢水をほとんど飲まないおっさん&おばさんでしたが、このときはさすがに「ガブリ、う、う、うーーー、うまい」
同じく沢水飲まない派のyamaonさんも「アレッ、おっ様たちも飲んだの??ニヤリ」としながら「ほんじゃ、あたしもーーー」とガブリンコと飲み干したのでした。

更にこれからの水分補給にと一行はボトル等に水を入れザックに詰めこみます。


弥三吉水

さあ〜〜出発、水で重たくなったザックが一層メンバーの身体にのしかかるのでした、、、グググーーーッつらい!斜面を登るスピードが落ちてきます、全員辛そうです、、、

1歩1歩堪えながら登って行くと上から降りて来た男性が途中の水場情報を教えてくれました。どうやら雪渓がまだかなり残っていて、水は十分とれるようです。

そんじゃぁ、とばかりに水を減らし「ふーーーっ、助かった〜〜」、一行はまた進みはじめました。
極楽平を過ぎて銀冷水9時23分通過、徐々に顕著な沢地形(大沢)となり〜〜〜そして目の前に、目に前に大沢の大雪渓が現われるわけでぇ9時40分〜〜〜


大沢の雪渓

遠くから見ると雪渓にはステップは刻まれているようです。しかし今回は重装備なの軽アイゼンを装着することにしました。


軽アイゼン装着

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