2001年9月29日16時、おっさんとおばさんは剣山の山小屋にいました。
そばにいた方達の輪に誘われて、豚汁をごちそうになり、
チビチビと日本酒を飲みながら、おっさんは明日の山行を心配していました。

と、言うのも、天気予報は良いのですが、それはあくまでも予報であり、実際はどうも雲の流れが早く、風が強く、、、「でもまあなんとかなるかぁ〜」おっさんはほろ酔い加減で眠りについたのでした。

昨年の10月、前日十勝幌尻岳へ登り翌日に芽室岳に挑戦したのですが、おっさんはゲロゲロ状態で、しかも霧雨で視界不良の中の山頂で、どうにも印象が薄かったのです。
今年こそは、、、そんな強い思いがおっさんにはありました。


黄葉の中を歩くさて翌朝7時05分登山口出発です。
はてはて山頂方面はどうやら雲に包まれているようです。
風は相変わらず強く、
「こりゃあぁ、、、どうなるんだぁぁーーー」おっさんは心細くつぶやいたのでした。

橋を渡り、よっこらしょと尾根らしき斜面に登り、なだらかな傾斜が段々と急になって来て、おっさんは一歩一歩進みながら、昨年の登りのことを考えていました。
「つらかったよなぁぁーーこの登り、今日は大丈夫かなぁーーー」そんな弱気な言葉を決して口には出さずに、ただただ考えていたのでした。

相変わらず続く登り、でも今の所快調です。そんな中で
黄葉が美しく光輝いていました、おっさんは思わずカメラをとりだしたのです。

紅葉

登山ものがたり
次のページ
HOMEへ