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2019年6月11日早朝、支笏湖畔はガスが漂っていて周辺の山々は見えない。「これから晴れるてくるのかしら?」「荒れるような天気では無いと思うけど、、、展望は期待できないかもしれないね」。

午前6時前、樽前山7合目ヒュッテの登山口に到着。さすがに平日とあって駐車場はまだ閑散としていた。それでも装備を整えているとどんどん車がやって来る。短時間で登れてしかも展望も素晴らしい~それ故に最近特に人気がある山なのだろうか。駐車場脇に咲き始めていたカエデ科の落葉低木オガラバナをカメラにおさめて、午前6時25分ヒュッテ前の風不死岳への登山道入口から歩き始めた。

低木帯を抜けると一気に視界が広がって広大な裾野の中に身を置くことになる。支笏湖方面は見えていたが~前方の風不死岳や樽前山外輪山方面はガスに覆われていた。「あまり風が強かったら撤退だな」最初から案外弱気な自分がいた、「そうね、無理することもないし」。
今回の行程は~お花畑コースを登って932m峰コルへ、その後溶岩ドームを左に見て西山へ。樽前山神社奥宮を経由してヒュッテへと周回する山行だ。西山へは逆回りで14年前に登って以来である。なんとも久しぶりの登頂予定なのだが・・・

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低木帯を進み

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駐車場脇で咲き始めていたオガラバナ

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広大な裾野へ

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支笏湖方面が見えていた

さて、広大な裾野には期待通りの光景が展開された。それはエゾイソツツジだ。これが今回の山行のメインでもあったのだが・・・。それはまるで流れるかのように裾野全体を埋め尽くす。何度見てもそのスケールには圧倒される。先を進むおばさんはまるでイソツツジの中を歩いているかのように見えるほどだった。

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裾野を埋め尽くすエゾイソツツジ
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そんなエゾイソツツジの中で、ちょうど咲き始めたマルバシモツケ。こちらももう少しするとその存在感を見せつけてくれることになるのだろう。緑と一面に散りばめられたエゾイソツツジの白の広大な裾野に~ポツンと小さな赤い花、ハクサンチドリが一輪咲いていた。タルマイソウはやっと咲き始めたところ、ミネヤナギがあちこちで群落を為していた。

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マルバシモツケ

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ハクサンチドリ

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タルマイソウ

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ミネヤナギ

広大な裾野を後にして~沢地形を進み~徐々に高度を上げて行く。「わぁ~凄いよ~」足元にはイワヒゲがまさしく見頃となって咲いていた。敷き詰められた絨毯のようにびっしりと岩場を覆い尽くす。「あれなんかいい感じだな」「こっちも綺麗よ」、、、何度もしゃがみ込みながらシャッターを押す。
やがて風不死岳への分岐に到着だ。ザックを下し小休止、「稜線に出てからだよな、問題は」この地点ではそれほど風は強くは無かったが、稜線に出ると一変して強風となるかもしれない。あまり強い風だと私達の山行意欲は一気に萎んでしまう。そうなると早々と下山と言うことになるのだが・・・そうならないことを祈りながらミネラル飲料を飲み干す。

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沢地形を進んで

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イワヒゲ
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風不死岳への分岐地点

お花畑コースを進んで行く、ここもやはりエゾイソツツジが咲き誇っていた。そんな中に咲き始めたウコンウツギを見つけてカメラを向ける。

先を進むおばさんは既に稜線に出ていた、ちょうど932m峰コル付近である。そのまま東山ピークの方向に向かって歩き始めていた。「行けそうかな?」私も後に続いて稜線に飛び出す。やや風は強いものの私達がへこたれる?ほどではないようだ。ほどなく分岐となって~西山ピーク方面へ。

左に見え隠れする溶岩ドームを感じながら~なだらかな登山道を進んで行く。エゾイソツツジはまだまだ一面に咲いていた。振り返ると風不死岳や932m峰、眼下には支笏湖が見えていた。前述のとおり、このコースは久しぶりだ。新鮮味はあるのだが残念ながら濃いガスに包まれていて、その広大な光景を堪能することは出来ない。「天気の良い時にまた歩いてみたいね」そう言いながら黙々と進んで行く。

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お花畑を行く

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ウコンウツギ

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分岐を西山方面へ

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左に溶岩ドームを見ながら

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前方に西山が見え隠れしていた

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932m峰と奥に風不死岳

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眼下に支笏湖が見えて

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