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なだらかな登山道は続く。心配していた風もそれほど強くは無く、視界が悪い以外は快適だ。前方にうっすらと西山が見え始めた。左に位置する溶岩ドームが一瞬フワーッと浮き上がった。「来たぞ!」私はファインダーを覗き続けた。しかし・・・溶岩ドームはそのまま姿を消した。「どうやら今日はダメかもしれないね」、やや落胆しながら進んで行く。

今回の山行で登山道脇に咲く花々では~コケモモがいい感じであちこちに咲き始めていた。ナガバツガザクラは予想通りほぼ終盤だった。しかし登山道脇の奥ではまだ咲き残っていた。私の持参しているカメラではとても届く距離では無かった。この花は今まであまり見る機会が多くなかったので~おばさんのカメラを借りてズーム撮影だ。

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前方に西山が見えて来て

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一瞬溶岩ドームが・・・

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コケモモ
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ほぼ終わっていたナガバツガザクラ

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登山道奥にまだ咲いていたナガバツガザクラをズーム撮影

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もう一枚ズーム撮影で

西山の肩に向かって急斜面を登って行く。もう展望はあきらめていたから淡々と進んで行くことになる。さらにもうひと登りでガスに包まれた西山に立った、8時55分。ヒュッテ前をスタートしてから2時間30分だった。展望は無いし風も強くなって来たので~すぐに下って行く。

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西山の肩に向かって登って行く

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もうすぐ西山

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すぐ先の分岐をヒュッテ方面へ進んで~一旦大きく下って行く。周辺は相変わらずガスに覆われていて~鞍部からは淡々と稜線(外輪山)を登って行く事になった。それでも時折前方から登山者がやって来る。やがて樽前山神社奥宮に到着。ザックを下して小休止、水分補給をして軽食を頬張る。

ここから登山道は二つに分れている。私達は右側(南側)のコースを進んで行った。登山道脇で一人の女性がカメラを向けていた。その先に咲いていたのは・・・コマクサだった。「可愛いから~あっちに白花も咲いてますよ」微笑みながら言う。そう、本当に可愛い花なのだ。私もそっとカメラにおさめた。

さらに先に進んで眼下の斜面を見て驚いた。まさにコマクサの群生地とも言える状態だった。私達がこの山域でコマクサを見たのは初めてだったが、まさかこんな状態にまでなっているとは思わなかった。【参考:関連の環境省のサイトはこちらから

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分岐をヒュッテ方向へ

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一旦大きく下り

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ガスに包まれた稜線を登って行く

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樽前山神社奥宮

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コマクサ
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眼下の斜面に群生するコマクサをズーム撮影

やがて前方にヒュッテコースからの分岐が見えて来た。登山者の姿も多くある。なんとなくほっとしながら~注意書きを横目に斜面を下って行く。次から次へと登って来る人達の列が続いていた。高度が下がってくるとやっとガスも消え始め、眼下に支笏湖を見ながら下って行くことになる。低木の樹林帯に入ると、ウコンウツギやマルバシモツケ、そしてマイヅルソウが迎えてくれた。

10時30分下山~駐車場はほぼ満車状態ではあったが、路肩のスペースにはまだ少し余裕が見られた。これから登る人の車と入れ替わるように私達は帰路についた。

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ヒュッテコースからの分岐が見えて来た

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7合目ヒュッテに向かって下って行く

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眼下に支笏湖を見て

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ウコンウツギ

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マルバシモツケ

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マイヅルソウ

コースタイム(含休憩時間)
7合目ヒュッテ 06:25  932mコル分岐 07:45  西山 08:55  奥宮 09:20-09:35  7合目ヒュッテ 10:30
【歩行距離 7.3km  延行動時間 4時間5分】

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