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稀府岳~天狗岩方面の夜明け (3月17日6時24分、伊達市内より撮影)
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3月17日にフクジュソウを探しに南下した時、伊達市で稀府岳方面の夜明けを見ることとなった。スッキリとした天気ではなかったものの、ちょうど天狗岩付近がまばゆい光を放っていて~カメラを取り出して撮影したのが上の写真である。稀府岳のシルエットとともに神々しささえ感じられた瞬間だった。しかし、それが今回の山行のきっかけになった訳では無い。

2019年4月21日(日)午前7時40分、私達は稀府岳の登山口に到着した。既に1台の車が止まっていて単独の男性が出発準備をしていた。ほどなくもう一台車が到着、そそくさと出発して行く。この日の天気は快晴、ほぼ無風。心地良い山登りが期待出来そうだ。この日が私達の今シーズンの本格的な山登りの始まりである。午前8時に登山口をスタート、振り返ると次から次へと車が到着していた。

歩き始めはなだらかな広い道、以前は作業道として使われていた感じである。やがてトドマツ林に入って行く。一台の廃車を横目に暗い林を抜けるとやっと登山道らしくなって来る。

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登山口

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幅の広い道を進む

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トドマツ林へ

ふと前方を見ると登山道に小鳥が下りていた。まるで私達を先導するかのように、前へ前へと進んで行く。今回おばさんはカメラを持参していなかったので~とりあえず証拠写真にと私のカメラでシャッターを押した。夏鳥のアオジだった。そのうちヒョイと飛び去り~やがて木の上で綺麗な声で囀り始めた。「綺麗な声よね~春よね~」そう言いながらゆっくりと沢地形を進んで行く。

そんなのどかな登山道を早春の山野草も彩る。まだ咲いていたフクジュソウ、咲き始めたばかりのエンレイソウ、マルバネコノメソウもいい感じだ。エゾエンゴサクもあちこちで咲いていた。今年はもう何度も撮影しているが~ちょっと注目してみると、葉が線形のものもちらほらとあった。ぽてっとした円い葉もなかなか可愛い。

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アオジが登山道に下りていた

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フクジュソウ

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エンレイソウ

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マルバネコノメソウ

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エゾエンゴサク
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登山口から1kmほどを過ぎると沢地形がぐんぐんと狭まって来て、やがて大きく右折~急斜面を斜行しながら登って行く。尾根取付き地点だ。この山には6年前の秋に登っているが、その時には結構ぬかるんだ状態だった記憶がある。今回はスンナリと通過できた。さて、ここからいよいよ急な登りとなる。ネーミングが面白い「お尻愛の木」まで耐える登りとなるところだ。お尻愛の木を見てほっとしてザックを下す。ここは良い休憩ポイントである。汗を拭い水分補給をしてさらに歩を進める。

傾斜はだんだん緩やかとなりやがて樹林帯を抜けると、その先は笹の刈り分道だ。この頃になると次から次へと登山者が登って来た。どうやらグループで来られたようで~言葉を交わしながらの山行となったのである。

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沢地形が段々狭まって・・・

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急斜面を斜行しながら(尾根とりつき地点)

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樹林帯を抜ける

遮るものの無い背の低い笹に覆われた尾根をゆっくりゆっくりと登って行く。もちろん展望もぐんぐんと広がって来る。眼下に伊達市から室蘭市へと続く海岸線、その奥にはうっすらと駒ヶ岳、右に大きな山容の室蘭岳、眼下に広がる伊達市街~そんな展望をガマ岩の上に立って「素晴らしいですね~」と堪能する男性。まさしくこの日は登山日和だった。しかし~遮るものが無いが故に風雨が強い荒天の時には十分な注意が必要なところでもありそうだ。

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森林限界を越えると笹の刈り分道となる

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眼下に伊達市~室蘭市へと続く海岸線が広がる

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室蘭岳の大きな山容を見ながら

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眼下に広がる伊達市街

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