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前方に溶岩ドームが見えて来るとほどなく稜線に飛び出す。進路を右にとって932m峰に向かって標高差90mほどの最後の登りだ。さすがにちょっと風が出て来たが~気になるほどでは無い。高度が上がるにつれて刻々と広がって来る展望を楽しみながら、何度も立ち止まる。ふと足元を見ると淡いピンクのマルマシモツケが咲いていた。

一気に登り詰めて~932mピークに立った、8時50分。眼下に支笏湖、その奥に小さく羊蹄山が見えていた。サックを下して大休止だ。汗を拭い水分補給~そして軽食を頬張ると言ういつもの山頂での行動パターンとなる。

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前方に溶岩ドームを見て

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932m峰に向かって登る

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淡いピンクのマルバシモツケ

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932m峰に立つ

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眼下に支笏湖、遠く羊蹄山も見えていた

ピークで20分ほど休憩して下山を開始した。前方には樽前山が、東山~溶岩ドーム~西山と大きな翼を広げるように鎮座する。そんな光景を目にしながらの下山はこの位置ならでは~その心地良さはたまらない。

東山ピークとのコル付近から少し登って、分岐からお花畑へと進路を左にとる。この山での山行では支笏湖を違った角度で何度も見る事になるのだが、一面エゾイソツツジに覆われたお花畑を支笏湖を見ながら下るのは贅沢三昧だ。奥に羊蹄山を配置したり~沢地形に流れ込むように咲く様、やや終盤を迎えたものやまだ綺麗に咲いているものなどどれをとっても絵になる美しさだ。

時々前方から登って来る人達とすれ違うのだが、その数は比較的少ない。私達はここでたっぷりと時間をかけてその花模様を満喫した。

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前方に樽前山の大きな山容を見ながら

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溶岩ドームと西山を見る

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お花畑を下って行く

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エゾイソツツジに包まれて

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エゾイソツツジ
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ヒカゲノカズラ(シダ植物)

お花畑を抜けて~眼下に広がる広大な裾野を目にしながら下って行く。「もう撮らないぞ」と思っていても、ついついその美しさに負けてカメラを向けてしまう。同じような光景が何枚もカメラに残ることになり~必然的に帰宅してからの画像の取捨選択作業に追われることになる。まあいつもの事ではあるが、それがまた楽しい。

野鳥の囀りが聞こえてきた。先行するおばさんが立ち止まりカメラを向けてシャッターを押している。「ホオジロだよ」、高いナナカマドのてっぺんにとまって盛んに鳴き続けていた。

11時ちょうど7合目ヒュッテ前に戻った。駐車場は満車状態である、路肩にも沢山車がとまっていた。そのほとんどの人は、まっすぐ東山ピークを目指しているのだろう。「素晴らしかったね~エゾイソツツジ」「マルバシモツケも綺麗だったわ」そんな言葉を交わしながら装備を解いた。

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広大な裾野を眼下に見ながら下山

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ハナヒリノキ

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高いナナカマドのてっぺんでホオジロが囀っていた(おばさん撮影)

コースタイム(含休憩時間&撮影時間)
7合目ヒュッテ前 07:10  932m峰 08:50-09:10  7合目ヒュッテ前 11:00 【 累計時間 3時間50分  歩行距離 5.8km 】

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