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「えっ、まだあったっけ」固定ロープが垂れ下がる急な登りはまだまだ続いた。ここは堪えて慎重に歩を進めるしかない。一歩一歩滑らぬように・・・「おっと~」・・・つづら折りの急斜面、やっと傾斜が緩んだと思ってもその先にはまた急登が待っている~そんな繰り返しがしばらく続いた。周辺の秋色は一段と深みを増して来てカメラを持つ手にも力が入る。

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まだまだ急な登りが続く

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高度がどんどん上がって頭上に空が感じ始めたころに、一段と鮮やかなヤマモミジに迎えられた。喘ぎながら登って来た先で得られた見事な彩りに浸ることになったのである。ここまで来るともうひと登り、やがて右側が崖の尾根上に出る。やや木々に遮られる部分はあるが視界が広がる瞬間だ。遠く札幌岳や藤野三山方面、眼下にさっぽろ湖が広がり、その奥には神威岳、烏帽子岳が聳える。歓声があがる瞬間だが、注意喚起の?細いロープが張られてはいるものの足元には十分注意が必要なところだ。

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紅い彩りに迎えられて
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尾根に出る

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札幌岳方面

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藤野三山方面を見る

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さっぽろ湖と左奥に神威岳

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さっぽろ湖を見下ろす

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烏帽子岳と神威岳

山頂まではもう少し、なだらかな尾根上を進んで行く。「無意根山が見えたわよ」途中の木々の間からも確認出来てはいたが~「ここだね」ちょうど紅葉の奥にその姿を見ることが出来るポイントに立ってシャッターを押した。

10時40分、小天狗岳の山頂に立った。登り始めてから1時間20分だった。狭い頂上からは定山渓天狗岳方面が見えるのだが・・・前方の木々に遮られてその存在を確認出来るだけである。頂上は狭いし短時間で登られることもあり、ほとんどの人はすぐに下山を開始する。私達も水分補給をしてその流れに続いた。

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紅葉の奥に無意根山

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定山渓天狗岳方面は木々に遮られて

もう一度、おさらいするかのように美しい紅葉を見ながら下って行く。「あっ、これってコシアブラよね」特徴のある掌状の葉、まだやや黄色味が強い状態だったが、これからもっと透き通った色合いになるのだろか。鮮やかな紅葉の中でその葉が清楚な姿を見せる樹木でもある。

「こんにちは~」「どうぞ~」次々と登って来る人達。「えっ、またロープ」「滑りそうだよ」そんな言葉が聞こえて来る登山道。本来は登り優先だが場所によっては譲り合いだ。急斜面をどんどん下って行くのだが・・・前夜の降雨の影響で足元は一段と滑りやすくなっていた。登りの時よりも一段と注意をしながらが一歩一歩慎重に下って行く。沢に下り立ってほっと一息ついた。

11時40分、登山口に到着。ダム下園地は大勢の紅葉狩りの人達で賑わっていた。

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紅葉に包まれながら下山

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コシアブラ

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コースタイム(含休憩時間)
登山口 09:20  山頂 10:40-10:45  登山口 11:40  【延行動時間 2時間20分  歩行距離 3.6km】

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