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やっと斜度が緩んで来ると頂上は近い。「物語り」的にはここでガスが消えて目の前に忽然と・・・となるのだろうが、さすがにそう旨くはいかない。濃いガスに包まれたまま神居尻山の頂上に立った、10時20分。ザックを下して大休止だ。軽食を頬張りながら寛いでいると、数人のグループが登って来た。やっとこの山にも賑わい?が訪れた瞬間だった。

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斜度が緩んでくると頂上は近い

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カラマツソウの果実?

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エゾノハクサンイチゲの果実

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エゾシオガマ
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頂上で30分ほど休憩して~下山を開始した。細くて急な登山道、登って来る人達も増えて来た。本来上り優先のすれ違いだが、場所によっては下り優先となることもある。特に左側が切れ落ちた崖なのでその配慮も必要となる。「どうぞ、はい~ゆっくり来て下さい」登って来る人達に声をかけられながら慎重に下って行く。

昨年も見ていたマシケレイジンソウ、下部ではほぼ終盤だったが~頂上へ向かっての急斜面ではまだ綺麗に咲いていた。見た目はエゾノレイジンソウと変わらないので、その特徴的な部分である花柄に注目して接写して更にトリミングした画像も載せてみた。花柄の開出毛(茎や葉などの面に対して直角に伸びている毛)が特徴で増毛山地や樺戸山地の固有種となっているようだ。ちなみに登山道の下部で見たレイジンソウも同じ開出毛が見られたから、この山では全てマシケレイジンソウなのかもしれない。

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下山開始

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カンチコウゾリナ

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チシマニンジン

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ヒメナツトウダイ

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マシケレイジンソウ

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花柄の毛が開出

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下部で撮影したもの

842mピークからはCコースを下って行く。「まだ続いてます」「そろそろかな?」「まだまだ」歩幅の狭い長い階段に辟易しながら途中で大休止。寛いでいると頂上でお会いした数名のグループの方々も下りて来た。私達と同じ札幌から来られたそうだ。「それじゃあ~お先に・・・」「どうぞ気を付けて」、私達はもう少し休憩することにした。「あれっ、見えて来るんじゃない」上空が一瞬明るさを見せたのだが・・・やはりガスに包まれたままだった。

「あれはカエデの果実ですよね」 yamazさんが指差す。紅いプロペラのような形の翼果が見えていた。風を利用してあちこちへと種子を運ぶのだろうか。「綺麗だよう~」おばさんが立ち止まる、ミヤマガマズミがいい感じで咲いていた。

13時ちょうど、Cコース登山口に下り立った。「お疲れさまでした」「ありがとうございました」Bコース駐車場へと車を移動して装備を解く。yamazさん達は帯広への長い帰路についた。

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Cコースを下って行く

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カエデの果実(翼果)

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ミヤマガマズミ

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イワオウギとカンチコウゾリナ

コースタイム(含休憩&撮影時間)
駐車場 07:15~Bコース登山口 07:20  尾根末端へ 08:30  842mピーク 09:20-09:40  頂上 10:20-10:50  842mピーク 11:20  途中休憩 12:10-12:30 Cコース登山口 13:00  【 累計時間 5時間45分  歩行距離 6km 】

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