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「久しぶりに行ってみようか」、ここ数年訪れていなかった道東帯広方面の山々。もちろん登山道崩壊などで登られる山も限られているのだが・・・今回は5年ぶりの東ヌプカウシヌプリに登ることにした。

2018年8月3日然別湖方面へ向かって登山口となる白樺峠へ、午前8時。先行して行く2人組を目にしながら私達も早速装備を整えてスタート、笹原状態の登山道を進んで行く。ほどなく針葉樹林帯に入って行くのだが・・・以前はとても薄暗くて鬱蒼とした静けさを感じるところだったのに、上空の陽射しが入り込んで明るくなっていた。周辺のあちこちには倒木が横たわっていた。徐々に傾斜が増して来ると前方にロープが張られて登山道を示す案内標識を見た。以前の登山道を迂回するように開削されたようである。その閉鎖された方面を見ると風倒木が折り重なっていて凄まじい光景となっていた。

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笹に囲まれた登山道を進んで

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すっかり明るくなった樹林帯へ

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案内標識に導かれて

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凄まじい風倒木

迂回を終える地点はちょうど苔むした林床が楽しめる中間あたりだろうか。ここもすっかり明るくなって一面に見られる苔も心なしか元気が?なさそうに見える。それでも静けさを感じるには十分過ぎるところでもある。やがて登山道はどんどん傾斜を増してきて・・・ほぼ一直線に急斜面を登って行くイメージとなる。

この山の標高は1252.2m、登山口が900mほどだから標高差は約350mだ。山頂まで距離にして約1.5kmだから行程的にはキツクは無い。ただこの急斜面の上り下りだけは十分注意したいところだ。やっと斜度が緩んでほっとひと息つく。細いダケカンバや小径木に囲まれながらほぼなだらかな道のりになると山頂は近い。途中の視界が開けた地点では然別湖周辺の山々が見えていた。

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急斜面をほぼ一直線に登って行く

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やっと傾斜が緩んで

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ダケカンバや小径木に囲まれた路を山頂へ向って

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白雲山や天望山が望まれる  左奥はナイタイ山

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眼下に岩石山を見る

山頂は樹林に囲まれているが、その先の踏み跡を少し進むと眼下に広大な十勝平野が広がる。この日は気温が上がっていたせいもあり、ほぼ霞んで見えていた。

今回の山歩きとしてはここまでで終えるのだが、この山や周辺で見た山野草~そして小動物との出会いについても追記しておく。
ホタルサイコがちょうど見頃だった。図鑑では変種としてオオホタルサイコやコガネサイコなどもあるようだがその判別は難しいらしい。小型のエゾサイコは日高山脈やアポイ岳でも見かける。
大株のエゾスズランにビックリしてカメラを向けた。まだ咲き残っていたコイチヨウラン、季節感で言えば~ミヤマアキノキリンソウがあちこちで見られた。花柱が羽毛状に伸びたミヤマハンショウヅルの果実が面白い。

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ホタルサイコ

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エゾスズラン

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コイチヨウラン

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ミヤマアキノキリンソウ

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ミヤマハンショウヅルの果実


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