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高度が上がるにつれて視界が広がって来る。振り返ると有明山や天狗岳が見えていた。そのまま一気に歩を進めて稜線へと躍り出る。行き着く先が1737m標高点である。ここは平山方面と比麻良山方面との分岐地点でもある。前方の視界が一気に広がり、表大雪の山々が大きな山塊となって目に飛び込んで来る。視線を移すと近くに屏風岳、奥には武利岳や武華山などが連なるのだ。何度見てもこの大展望には息を飲む。「わぁ~っすごいぞ」と叫んで立ち尽くすことになるのだ。

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有明山と天狗岳方面

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1737m標高点へ

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前方に表大雪の山々が

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右に屏風岳、中央後方に武華山と左に武利岳

さて小休止した後は~今回の行程の最後でもある周辺の稜線歩きだ。前方に小槍や大槍、そしてニセイカウシュッペ山へと続き~吊尾根(アンギラス)に圧倒されて、更には屏風岳を見ながらのなだらかで広い稜線を進んで行く。この頃になると上空にはやや雲が漂い始めた。適度に日射しが遮られて暑さから解放される。そんな状況での稜線歩きは快適だった。

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左前方にニセイカウシュッペ山への吊尾根(アンギラス)を見て

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小槍と大槍

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アンギラスと後方にニセイカウシュッペ山

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屏風岳を見ながら広い稜線を行

タカネシオガマやイワブクロ、そしてコマクサやカラフトゲンゲもほぼ終盤だった。そんな中からまだ咲いていた花を見つけてカメラを向ける。ウスユキトウヒレン、リンネソウ、ミヤマリンドウと続き~岩場にホソバイワベンケイを見つけた。コケモモが真っ赤な実をつけて~ウラシマツツジの葉が色づき始めていた。「今年の開花は早かったようね」、この広いれき地のお花畑の彩りは~忍び寄る秋の気配を感じさせながら推移していた。

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まだ咲き残っていたタカネシオガマ

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ウスユキトウヒレン

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リンネソウ

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ミヤマリンドウ

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カラフトゲンゲはほぼ終盤

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コマクサ

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ホソバイワベンケイ

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イワブクロ

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コケモモの真っ赤な果実

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ウラシマツツジの葉が色づき始め・・・

前方に支湧別岳連山を見ながら下って行く。それほど多くは無いものの、登って来る人達とすれ違う。この頃になるとやや日射しが遮られた状態が多くなったので、私はもう一度登山道脇の花々の撮り直しだ。

ゆっくりゆっくりと下って樹林帯へ~沢を渡って登山口が近くなった頃、「ウソよっ」おばさんが小さく叫んだ。その鳴き声は聞こえていたのだがやっとその姿を私達の前に現したのだ。しかもツガイ?で登山道に下りていたのである。私達が進む方向にどんどん飛んで行く。「あっ、また下りた・・・あっ、枝にとまったよ」、今度こそっ~とレンズを向けてシャッターを押す。何とか撮れたショットは一枚だけだったが、山行の終わりを楽しませてくれたひと時でもあった。

午後1時40分、ほぼ満車状態の登山口に到着。装備を解いて帰路に着いた。

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支湧別岳連山を見ながら下山

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ウソ♂

コースタイムは参考になりませんので省略します。
行動時間 7時間15分  歩行距離 8.5km

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