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主稜線に飛び出した。展望が一気に広がって・・・と言う地点だが~残念ながら一面ガスで遮られていた。まぁ~何度も見ている光景だし、これから展開するであろう花模様への期待があったので気落ちは無かった。ほとんど休む間もなく富良野岳へ向かって階段を登って行く。相変わらず上空を勢いよく雲が流れていた。稜線上はそれなりの風が吹いていたが~やがて左側の斜面を進むようになるとピタッと止む。そしていよいよ期待通りの花模様が展開されたのだ。

ホソバイワベンケイから始まりエゾヒメクワガタがちょうど見頃で登山道脇に彩りを添えていた。ムカゴトラノオもポツポツと見かけた~花は上部について下部にはムカゴがつく。さらにミヤマリンドウも色の濃淡を感じながらカメラにおさめる。この山に来たなと感じるコイワカガミ、何とか間に合ってほっとする。

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主稜線に飛び出した(富良野岳肩分岐)

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階段を登って

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稜線の左側斜面を進む

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次々と流れ込むガス

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ホソバイワベンケイ

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エゾヒメクワガタ(おばさん撮影)

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ムカゴトラノオ

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ミヤマリンドウ
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コイワカガミ(イワウメ科)
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ユリ科の植物のヒメイワショウブがちょうど咲き始めたところ。結構あちこちにあるのだが、色合いが地味だし草丈も低いし見つけるのはなかなか大変だ。「あったよ、ほらあそこに」先行するおばさんに誘導されながらその姿を追う。ハクサンチドリを見つけたら必ずその葉を確認する。暗紅紫色の斑点があれば品種ウズラバハクサンチドリだ。大雪山や日高山脈などで見られるようだ。

さらに~ホソバノキソチドリを見つけた。これもここでは草丈が低くまだ咲始めだったが、ヒメイワショウブを探す延長で?見つけられたのかもしれない。国内では北海道でしか見られない大柄のキク科の植物ミヤマオグルマも一株だけ咲いているのを見た。

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ヒメイワショウブ

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ウズラバハクサンチドリ
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ホソバノキソチドリ

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ミヤマオグルマ

高度はぐんぐん上がって来た。前方の斜面の奥には青空も見えていた。果たしてこれから晴れてくるのだろうか? そんな期待も持ちながらふと足元を見る。ヨツバシオガマが咲き、その周辺にエゾヒメクワガタが彩りを添えていた。そして見下ろす斜面の奥には見事なお花畑が広がっていたのだ。登山道脇のエゾノハクサンイチゲはほぼ終盤だったものの、奥の斜面ではまだ咲き誇っているものも見られた。「うん、うん。これだよ、これが富良野岳の花模様の真骨頂だ」?と自分に言い聞かせながら望遠レンズを向ける。

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前方に青空も見えていたが・・・

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ヨツバシオガマとその周辺にエゾヒメクワガタが咲く

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見下ろす斜面にはお花畑が広がる(黄色はチシマノキンバイソウ、白はほとんどがハクサンボウフウ)

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エゾノハクサンイチゲ


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