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小さなアップダウン、ちょっと細いところもあって高度感を味わいながらまた下って行く。そんな岩場に咲くチングルマの群落がとても綺麗だった。私の好きなロケーションなので何度もアングルを変えながら撮ってみる。「おぉ~いいねぇ!」アポイアズマギクもこの稜線ではまだ見頃だった。何となく得した気分?になりながら~立ちはだかる岩尾根を巻いて進んで行く。そのままゆるやかな登りで、標高約750mほどの「かんらん岩の露頭」に到着、10時10分。ここが今回の私達の最終地点だ。




チングルマ



アポイアズマギク



岩尾根を巻いて


かんらん岩の露頭へ

「あっ、あそこに!!!」、眼下の遠い岩場の陰にヒダカイワザクラが咲いていた。「いい感じだけどなぁ~」、「これで撮ったら?」おばさんが持参した望遠レンズを装着したカメラに二つ目の活躍の場が与えられた。腰を下してジックリと構える、、、息を止めてそっとシャッターを押した。


遠い岩陰に咲いていたヒダカイワザクラ

「もうきっと終わっているよね」そう思っていたエゾキスミレ、なんとかまだ咲いていてくれて感謝をこめながら?シャッターを押す。頂上に沢山咲いていたフデリンドウにビックリ。さらに周辺でまだ咲いていたエゾオオサクラソウ。さすがにアポイキンバイはもうほとんど終わっていた。この山域で初めて見たカマヤリソウはうれしい出会いとなった。「あれは?」とおばさんが指差したシダ植物は、もちろんその場ではわからずに帰宅してから図鑑などで調べることになった。下部の細い葉に惑わされたのだが、どうやらコスギランのようである。

エゾキスミレ



フデリンドウ


エゾオオサクラソウ

まだ咲き残っていたアポイキンバイ


カマヤリソ


コスギラン(シダ植物)

吉田岳へ向かう人達の邪魔にならぬように~登山道脇に小さなスペースを見つけて大休止だ。ザックを下して4年ぶりの展望を楽しむ。馬の背に多くの人達が集う姿が確認出来た。その尾根が大地に沈み込み~奥には様似の海岸線が広がる。幌満岳の奥にえりも周辺の山々、そして視線を転じると吉田岳が一段と近くに見えていた。そんな光景に浸りながら、いつも通りに軽食を頬張る。それほど多くは無いものの~吉田岳を目指す人や下りてきた人達が通り過ぎる。約30分ほど休憩して、私達はアポイ岳に向かって戻り始めた。


岩尾根の奥にアポイ岳


馬の背の奥に様似の海岸線を見る


幌満岳(右前方)とえりも方面の山並み


吉田岳が一段と近くに見えて

馬の背からアポイ岳への岩尾根を登る人達の声が聞こえて来る。私達は吉田岳側からのアポイ岳への登り返しだが、見た目ほどの辛さではなく、意外とスンナリと登り切って頂上に着いた。そこはさすがに大賑わい~水分補給を済ませてすぐに下山を開始した。予想通りに馬の背までの下りはかなりの渋滞状態、小さな子供も一生懸命登ってきて思わず声をかけてしまう、「もうすぐだよ、ガンバレ」。

馬の背から5合目と下り、一気に樹林帯へ入る。やっと静けさが戻って来て、第5休憩所でザックを下した。「今度はいつ来るかな~」「秋の前に来れるのかしら・・・」そんな思いを巡らせながら登山口を目指した。


アポイ岳へ向かって


左眼下にブルーの太平洋を見ながら下山

コースタイム(含休憩時間、撮影時間)

ビジターセンター前駐車場 6時25分  5合目 7時45分  馬の背 8時40分 アポイ岳 9時45分  吉田岳稜線「かんらん岩の露頭」 10時10分~10時45分  アポイ岳 11時10分  馬の背 11時50分  5合目 12時25分  駐車場 13時30分
歩行距離 10.7km 累計時間 7時間5分

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