2017年7月8日、私達は雨竜沼湿原を歩くことにした。話せば長いことながら・・・ここは私達の山登りの原点でもある。それは1998年7月だから、今から19年も前の話で~Y旅行者の雨竜沼ツアーに参加したことがその後の山登りのきっかけになったのだ。それ以降は1999年、2001年、2002年と3回訪れていずれも南暑寒岳まで登っていた。 「原点回帰の雨竜沼湿原だね」あっさりとそう決めた。今回はお友達のhirokoさんも一緒の山行である。 8時30分過ぎにゲートパークの駐車場に到着、既に第二駐車場へとめている車もあったが、第一駐車場まで乗り入れると最後の一台として誘導されて記念すべき?スタートとなった。早速装備を整えて管理等へ、一人500円の協力金(環境美化整備協力金)を支払い入山届けを済ませて~8時55分、湿原に向かって歩き始めた。南暑寒荘前に集合していた団体の方々を横目に広い道を歩き始める。 「暑くなりそうだね」すでに上空からは強い陽射しが降り注いでいた。「湿原まで行けば少しは涼しくなるんじゃない」「それまでの我慢だね」、この日の予報では北海道ではあちこちで30度を超える真夏日になるらしい。 やがて前方に標高853mの円山と呼ばれる岩峰が見えて来る。湿原の標高がほぼ850m前後であるから、これからあの高さまで登ることになるのだ。 |
前方に岩塔「円山」を見て |
今回の行程は、湿原テラスまで約3.8km、標高差約300m~その後湿原を周回して(約3.6km)ゲートパークへ戻る計画である。 一つ目のつり橋を渡ると細い山道となって、木々のトンネルの中をゆっくりと高度を上げて登って行く。足元に咲く花々を見ながらゆっくりと進んで行くのだが、次々と後続の人達もやって来る。この天気である、「涼を求めて湿原へ」と言う方々も多いのだろう。白竜の滝を見下ろすベンチで小休止だ。流れ落ちる滝に涼しさを感じながら額に噴きだした汗を拭う。 途中の小さな沢地形にミヤマアカバナが良いムードで咲いていた。もっとも上りの時にはまだ花が開いていなかったので、下りの時に注目していたが、その思惑通り?に花が開いていた。暗い沢ではあったが朝よりは明るさもあって、何とかカメラにおさめることが出来た。 |
最初のつり橋 |
白竜の滝 |
オオタチツボスミレ |
ミヤマアカバナ |
ヤマブキショウマ |
オガラバナ |
ヒメゴヨウイチゴ |
やがて二つ目のつり橋を渡ると、いよいよ急斜面の登りが待ち構える、「険竜坂」と呼ばれるところである。「暑いねぇ」「ふぅ~いい風」「もう少し風吹いて~」ちょっと悲鳴にも近い言葉を発しながら登って行く。この登りは意外と長く感じてまだかまだかと見上げることになる。それでも登山道脇に咲く花々を見つけると、そのたびに立ち止まりカメラを向ける。今季初撮りのエゾアジサイ、あちこちでシロバナニガナやハイオトギリなども見た。 やっと斜度が緩んで来て~ペンケペタン川が見えて来ると気分的にも一安心。何となく吹く風にも涼しさを感じて来る。「もうすぐ湿原だよね」「そろそろ山が見えてくる頃よね」、樹間の奥に暑寒別岳が見えて来た。 |
二つ目のつり橋 |
急な登りが続く(険竜坂) |
ペンケペタン川沿いに進む |
前方の樹間に暑寒別岳が見えて来た |
エゾアジサイ |
シロバナニガナ |
ハイオトギリ |
チシマフウロ |
今回は初見の花を楽しむことができた。ユキノシタ科のエゾノチャルメルソウである。小さな沢沿いにひっそりと咲いていた。草丈と葉の形はズダヤクシュを思わせる。しかし圧倒的に数は少ないので、「ズダヤクシュのような葉」と意識して探せば案外見つけやすいかもしれない。花の径は1センチほど、後方に反り返った花弁が面白い。 |
エゾノチャルメルソウ |
花をアップで |
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