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やがて視界が開けて雨竜沼湿原に到着だ。湿原テラスでは既に大勢の方々が寛いでいた。私達は休憩せずにそのまま進んで行く~木道脇ではヒオウギアヤメが迎えてくれた。ゆったりと蛇行するペンケペタン川、川沿いを埋め尽くすチシマニンジンやカラマツソウが揺れ、池塘に映る暑寒の山々、水面に浮かぶコウホネはオゼコウホネだろうか。

オオバタチツボスミレが咲いていた。その名の通り大きな葉と花は他のスミレ類と比較しても圧倒的な存在感がある。花期としてはちょうどピークを迎えていたところかもしれない。

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前方左に南暑寒岳、右に暑寒別岳を見ながら木道を進む

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木道脇で出迎えてくれたヒオウギアヤメ

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蛇行するペンケペタン川

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湿原の緑と、暑寒の山々が美しい

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チシマニンジンやカラマツソウがペンケペタン川沿いを埋め尽くしていた

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池塘に浮かぶ黄色い花はオゼコウホネか・・・

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ハクサンチドリ

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ツマトリソウ
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もうすぐ咲き始めそうなホソバノキソチドリ

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オオバタチツボスミレ
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タカネスイバ

広い湿原だけに人の賑わいをそれほど意識することも無い。最初は3人そろって歩いていたが段々と離れて来て、それぞれが好きなポイントを堪能する。黄色の花ではエゾカンゾウの他に、ミヤマキンポウゲやシナノキンバイが綺麗に咲いていた。背の高いコバイケイソウは遠くからも良く目立つ。


南暑寒岳への分岐を右へ折れて、湿原テラスに向かって戻って行く。如何に高層湿原とはいえ、風は弱く強い陽射しは容赦なく降り注いでいた。12時20分、大勢の人達が寛ぐ湿原テラスへ到着。空きスペースを見つけてザックを下した。軽食を頬張りながらの花談義は楽しい。

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ワタスゲが揺れて

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エゾカンゾウが咲く湿原を行く

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エゾカンゾウ

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ワタスゲとエゾカンゾウの咲く湿原

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ミヤマキンポウゲとカラマツソウ

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コバイケイソウ

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シナノキンバイ
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クロバナハンショウヅル、北海道に分布するキンポウゲ科のつる性の植物である。暗紫色の鐘形の花が俯き加減に咲く様は、可愛らしくもあり寂しげでもあり~なんとも湿原にお似合いの花だと思う。木道脇にその姿を見ると、多くの方々がカメラを向けていた。

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クロバナハンショウヅル
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雨竜沼湿原を後にして、険竜坂を下って行く。一気に気温が上がって汗が噴き出してきた。「さすがにここまで下りるとスゴイ暑さだね」、何度も立ち止まりながら冷たいドリンクを喉に流し込む。まだ次から次へと登って来る人達が続いていた。「こんにちは」「暑いですねぇ」ほぼ決まり文句のように繰り返す。

14時25分、南暑寒荘前に到着~装備を解いて車に乗り込んだ。下の駐車場までとまっている車を横目に帰路に着いた。

コースタイム(含休憩時間)
南暑寒荘前 08:55  湿原テラス 11:00  湿原周回分岐 11:10  湿原テラス 12:20-12:40  南暑寒荘前 14:25

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