毎年この時期にほぼ定点観察気味に訪れている塩谷丸山は~まだ残雪の多い高山に向かうには早すぎるし、それへの足慣らしもしたいし、かと言って山野草も楽しみたい。そんなニーズ?にこたえてくれる山でもある。 2017年6月30日(前年は6月29日に登っている)午前8時過ぎ、私達は塩谷丸山の登山口に到着した。登山口周辺では小樽~余市縦断道路の工事が行われているので状況は毎年のように変わっている。道路の建設は順調に進んでいるようで、道路下を潜って登山口に向かうようになっていた。駐車場と近くには可搬型トイレがあって利用可能になっているのはありがたい。早速装備を整えて高速道路下を潜り、良く整備された広い通路を進んで~案内標識に導かれて入山ポストのある登山口に到着。ここまで約400mほどである。 |
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登山口から少し進んで、ほどなく静かな樹林帯へ入って行く。時折遠くに道路工事の重機の音が聞こえるが、気になるほどでは無い。細い登山道をゆっくりと高度を上げながら登って行く。もちろんしばらくは周辺の展望は開けないので、森林浴を謳歌するように淡々とした山行となる。気温はぐんぐん上がってきているようだ。すぐに汗がにじみ出る、立ち止まり水分補給をしながら汗を拭う。 「あっ、シマちゃん」おばさんが叫んだ。登山道の前方をシマリスが走り去ったのだ。毎年のようにこの周辺ではシマリスとの出会いがある。昨年はゆっくりしてくれて、おばさんのカメラにおさまったのだが(その写真はこちらから)~残念ながら今年はその姿を見ただけになった。 段々傾斜がきつくなってきて、やがて登山道は斜面にジグを切りながら進んで行くことになる。今回の山行では一番登りごたえのあるところだ。「いい風ねぇ」時々吹き抜ける風が一服の清涼剤、「これで風が無かったら地獄だよっ」私はそう言いながら額の汗を拭った。 |
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静かな登山道を進んで行く |
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急斜面をジグザグと登る |
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オニシモツケが登山口から少し入ったところでいい感じで咲いていた。なかなか見事な群落を為していたので、しばらくは楽しめそうである。 「これはもう終わっているね」「こっちもそうだ」登山道脇にサイハイランの姿を探したがほぼもう終盤、やっと一株だけ綺麗に咲いていてほっと一安心。ハナニガナも咲いていたがまだ蕾のものが沢山見受けられたので、これからが期待出来そうである。 |
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やっと急斜面を登り切り樹林帯を抜けて草原状の台地に飛び出した。「あつ~い!!」、強い陽射しが一気に照り付ける。体感気温も急上昇、「水分補給しよう」と立ち止まり冷たいドリンクを飲み干す。気づかぬうちに熱中症になっては大変である、こまめに休憩や水分補給を繰り返す。 振り返ると眼下に忍路海岸が見えて来た。ブルーの海岸線を背に登って行く心地良さがこの山の特徴でもある。やがて前方に頂上付近の小さな岩峰が見えて来た。頂上まではもうひと登りである。 |
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草原状の台地を行く |
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眼下に忍路海岸を見て |
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小さな岩峰を見ながら |
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昨年は~沢山咲いていたシロバナニガナ、ほぼ終わっていたベニバナイチヤクソウやハクサンチドリ、ちょうど見頃のウツボグサだった気がする。今年はシロバナニガナはまだほとんど蕾だったし、まだ綺麗に咲いているベニバナイチヤクソウやハクサンチドリも見る事ができた。「今年の花は1週間くらい遅れているのかもしれないなぁ」私はそう呟きながらカメラを向けた。 |
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ウツボグサ |
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ハクサンチドリ(左はおばさん撮影) |
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