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冷水小屋はとても雰囲気のある佇まいである。小屋入 口でザックを下して大休止、沢に設置されたパイプからは冷たい湧水がほとばしる。見ているだけでも涼しさを感じるほどだ。汗を拭い冷たいドリンクで喉を潤す。

「そろそろ行きましょうか」「ここからね」「そう、ゆっくりと慎重に」、私達はそう確認しあって急斜面に向かった。一歩一歩、、、「ここは気をつけて」「足元注意」「落石注意だよっ」、標高差約200mほどの急登の始まりだ。

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冷水小屋

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冷たい湧水がほとばしる

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小屋入口

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急登が始まった
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いつも悩んでしまうアカネ科のミヤマムグラ、エゾノヨツバムグラ、オククルマムグラ、そしてミヤマキヌタソウ。葉の形状や枚数など違いがあるのだが・・・今回群生していたのはミヤマキヌタソウだと思う。近くにはエゾノヨツバムグラが咲いていた。帰路の登山道脇でカメラを向けたのはオククルマムグラだろうか。いずれにせよ花はとても小さいので、しゃがみ込んで撮影することになる。「無視しようかな」といつも思うのだが、何度も出て来ると「やっぱり撮るか」と言うことになる。とりあえず撮って帰宅してから図鑑で再確認のパターンとなる花でもある。

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ミヤマキヌタソウ

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ミヤマキヌタソウ

エゾノヨツバムグラ

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オククルマムグラ

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カラスシキミの果実

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ツルシキミの果実

急斜面を登りきると登山道は平坦になって、木々の間からは山々が見えて来る筈なのだが・・・その展望は雲に遮られていた。やがて頂上へ向かってなだらかな尾根歩きとなる。これが長い、約1km越えの道のりがとても長く感じるのだ。「暑いねぇ」「あとどれくらい?」「まだまだ」。

前方から先行していた登山者が下りて来た。「早いですねぇ」「いやぁ、虫が凄くて~ゆっくり休んでいられなくて逃げてきました」。2組ほどの登山者が異口同音に言う。「そんなに虫がいるんなら、頂上ではゆっくり休めないかもしれないね」ちょっとうんざりしながらも俯き加減にひたすら歩を進めた。「わっ!!!」「おっとぅ~」滑りやすいところもあって油断はできない。

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登山道は平坦になって

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遠望は雲に遮られていた

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頂上へ向かって長い道のりが続く

aさんが盛んに葉の裏側を見ていた。小低木のアカミノイヌツゲのようである。あちこちにあるのだが、その花や果実は葉の奥側についていてなかなか撮れない。やっと前面に出て来た果実を見つけた。小さな花はほぼ終わっていたのだが、一応これもカメラにおさめた。他にも「これは?・・・」と悩む木々の果実もあったのだがあえて同定しないことにした。「わっ!!!」おばさんが大声をあげた。驚いて何事かと指差す方向を見ると、ゴゼンタチバナの群落だった。

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アカミノイヌツゲの果実

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アカミノイヌツゲ?の花

オオバスノキ?

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ゴゼンタチバナ

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マイヅルソウ

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