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額ににじむ汗を拭いながら進んで行くと、やっと頂上が近いことを感じて来た。何度か登っているので大体の雰囲気はわかっていたし、上空からの明るさも増して来た。 11時35分、私達は札幌岳の頂上に立った。さて遠望は、、、

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もうすぐ頂上

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頂上へ飛び出す

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頂上では少ないながらもコケモモを見る事ができた。ここで見たのは初めてであった。頂上へと至る長い登山道脇にはミヤマスミレがまだ咲き残っていた。そして~これも「絶対に撮らないぞ」と思っていたオオバタケシマランだが、見やすい位置に花がついていて、「やっぱり撮るか」。オガラバナがいい感じで咲いていた。

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コケモモ

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まだ咲き残っていたミヤマスミレ

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オオバタケシマラン

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オガラバナ

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ハナヒリノキ

目の前には大きく狭薄山が見えていたが、奥の漁岳や恵庭岳方面には雲が流れていて~空沼岳がなんとかその姿を見せていた。その雲の流れは、札幌市街地方面に雲海となって広がりとても美しい。今雲海の上に居ることの喜びもあるから尚の事でもある。やがて見えていた空沼岳周辺にも雲が流れ込んで来た。

そんな光景を楽しみながらの頂上で、昼食タイム。心配していた虫も気になるほどでは無く、静かな頂上を満喫することが出来た。私達が札幌岳を訪れたのは5年ぶりだった。 まだ山登りを始めたばかりの頃は元気よく登ったこと、蝦蟇沢からの沢登りを経験させていただいたこと、空沼岳へ縦走しての万計山荘泊・・・そんな仲間達との山行が走馬灯のように脳裏を駆け巡る。

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目の前に狭薄山 その奥に漁岳

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左奥に空沼岳

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雲が流れ

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雲海がとても美しい

冷水小屋周辺の沢沿いではエゾクロクモソウがちょうど咲き始めたところであった。揺れる小さな花が撮影する立場としてはとても悩ましい。オオヤマオダマキはこの山域では初めての出会いだった。「渓流沿いの似合う花だなぁ」と思いながらカメラを向けた。

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エゾクロクモソウ

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オオヤマオダマキ
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頂上にいた単独の男性が下山を開始した。登山口へ一番乗りだった私達は、結局最後尾での下山開始となったのである、12時05分。平坦な登山道を過ぎて辛かった急登を慎重に下って行く。「すごい急だよね」「良くこんなところ登ったね」急斜面を見下ろしながらあらためて自分の足を褒めたくもなる瞬間だ。

冷水小屋まで下りてほっと一息、「さぁ、行きましょうか」もう一度咲く花々を愛でながら登山口へ向かってのんびりと進んで行く。15時20分、登山口へ到着~長い山行を終えた。

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コースタイム(含休憩時間)
登山口 07:20  林道交差 08:40  冷水小屋 09:40-09:55  頂上 11:35-12:05  冷水小屋 13:20-13:35  林道交差 14:25  登山口 15:20

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