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2017年3月26日、私達は室蘭岳を目指すことにした。この時期に登るのは8年ぶりである。本格的な夏山シーズンを前にしてのトレーニングの意味合いもあるが、残雪期の山の美しさ狙いでもある。駐車場には先行者と思われる10台ほどの車がとまっていた。

今回の足元は「つぼ足」である。もちろん雪面の状況にもよるので軽アイゼンは持参した。午前8時15分、駐車場をスタート~約15分ほどで白鳥ヒュッテに到着(ヒュッテ前にトイレあり)。入山届けを提出して、夏道コース(南尾根コース)へと向かった。水元沢コースを右に分けて~左に水神社の鳥居を見て~ほどなく尾根取付きである。急斜面を大きくジグを切って進んで行く。しっかりと先行者の踏み跡が夏道コースに忠実に沿って刻まれている。雪面は少し硬いところもあるので、慎重にキックを入れながら歩を進めた。

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白鳥ヒュッテへ

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水神社を左に見て尾根に取りつく

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急斜面を大きくジグを切って登り

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夏道コースに忠実に

急斜面を登りきると斜度が緩んで顕著な尾根歩きとなる。上空は青空でほぼ無風~ちょっと汗ばみながらの感触が心地良い。久しぶりの山行にちょっと体力的に心配ではあったが、いたって順調な滑り出しである。立ち止まり水分補給をしてまた歩きはじめる。尾根が広くなって来るとやがて美しいダケカンバ林となる。青空の下、白い雪の上に林立する木々の間をゆっくりゆっくりと歩いて行く。

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尾根に上がって

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青空の下のダケカンバ林が美しい


ダケカンバの林を抜けると周辺は低木となり、その奥には白い山頂部が見えて来た。このあたりから展望が広がり始め、右に室蘭岳から縦走路のあるカムイヌプリが美しい。昔(10数年前)、水元沢コースからカムイヌプリに登り、縦走路を戻って室蘭岳へ、そして西尾根コースを下山したことがあった。なんと元気だったことか?などと感慨深げに視線を向ける。カムイヌプリの山裾の奥に見えていたのは、倶多楽湖を囲む外輪山のようだ。

振り返ると眼下には室蘭市街、そして噴火湾の奥には駒ヶ岳が見えるのだが~その姿は霞んでいた。2009年に撮影した画像を追加しておく。この時は室蘭市の夜景スポットの白鳥大橋や工場群、そしてブルーの噴火湾と真っ白な駒ヶ岳が一望された。

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真っ白な山頂部が見えてきた

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カムイヌプリ

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倶多楽湖を囲む外輪山をズーム

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白鳥大橋と~噴火湾を挟んで奥に駒ヶ岳を見る  2009年3月29日撮影

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