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今年の大雪山系の紅葉はとても早く進行していて、もうあきらめていたのだが・・・知人の情報で北大雪の平山の紅葉が目に入った。沢沿いの色鮮やかな紅葉が展開されていたのである。「もう遅いかもしれないけど」「行ってみようよ」そう、行ってみなければわからない。段々下りて来る紅葉の進行速度に期待と不安を織り交ぜながら~2017年9月23日午前6時過ぎ、私達は平山の登山口に立った。既に先行していると思われる数台の車が止まっていた。「早いなぁ」ちょっとビックリしながら装備を整えて午前6時20分、スタート~すぐに樹林帯に入って行く。

沢沿いの路を進んで行くと~ほどなく鮮やかな紅葉に包まれた。「やっぱり・・・きっと綺麗だぞ」そう確信しながら歩を進める。何度か沢を渡りながら進むのだが~途中の鉄パイプ製橋げたの床板が落ちていた。鉄パイプを伝って渡るには幅が広すぎるので、落ちていた床版の上を慎重に渡った。登山靴が濡れる程度で、水量が極端に増えなければ問題はなさそうだ。

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鮮やかな紅葉に包まれて

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鉄パイプの橋は橋げたの床板が落ちていた

この日の天気は快晴、しかし段々下り坂の予報でもある。「昼過ぎまでは大丈夫だろう」と思ってはいたが~下山してから札幌までの道のりを考えると早目のスタートが妥当なところだ。

今回の行程は登山口から平山稜線分岐の1737m標高点までのピストンである。支湧別川に沿って進み何度か沢を越えて~美しい渓谷美を楽しみながら冷涼ノ滝へ、更に登って樹林帯を抜けると第一雪渓。どんどん高度を上げて第二雪渓を過ぎると稜線はもう近い。しかしここからの「近さ」は実際には意外と遠く感じるところでもある。片道距離約3km、標高差約700mの道程だ。

「綺麗ね~」沢の対岸に展開される紅葉に目を奪われる。「確かにどんどん下りて来ているようだね」私はそんな光景をカメラにおさめながら進んで行く。盛夏の頃には何度も立ち止まりしゃがみ込んで咲く花々を愛でながら歩を進めるところだが、さすがにもうその輝きは無い。それでもツバメオモトやゴゼンタチバナ、すっかりドライフラワー状になったヤマハハコなどにカメラを向ける。「これ、なんの実かしら?」小さな赤い実が目に飛び込んで来た。どうも葉に見覚えがあるのだが・・・それは既視感なのか~じっと考えてみるのだが結論は出なかった。

登山口から約40分ほどで冷涼ノ滝に到着した。ここで小休止、目の前に落ちる滝を見ながら水分補給だ。

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沢を彩る紅葉
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葉に既視感があるのだが・・・

ツバメオモトの果実

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ゴゼンタチバナの果実

ドライフラワー状のヤマハハコ

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冷涼ノ滝

冷涼ノ滝からゆっくりと高度を上げて行く。周辺は一段と鮮やかな彩りに包まれることになった。おばさんは心地よさそうにゆっくりと登って行く。上空は青空、沢全体に陽射しが降り注ぐ。沢の奥に紅葉に囲まれながら落ちる滝を見た。「美しいなぁ~」ファインダーを覗きながらそんな風景を切り取ってみる。

登山道脇のあちこちで見られた黒い果実はオオバスノキだろうか? ぶら下がる赤い果実はヒロハツリバナだ。木々の果実の撮影はしゃがみ込むことはあまり無いので体力的には負担が少ない。私は案外スンナリ?と歩を進める。

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一段と深みを増して来た紅葉に包まれて

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紅葉と滝のある風景

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オオバスノキ?の果実

ヒロハツリバナの果実


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