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2017年9月17日、私達は今シーズン4度目のアポイ岳を訪れた。今回は帯広のyamzさん、akamさんと一緒の山行である。午前7時45分入山ポスト前をスタート。やや風はあるものの上空には青空が広がっていた。三連休の中日とあって既に数組の人たちが先行しているようだ。

ほどなく樹林帯へと入って行く。さすがにこの時期になると登山道脇の彩りは少ない。ほぼ残り花的なものや果実等が中心となって来る。ヤクシソウや何とかまだ咲いていたミヤマウズラにカメラを向ける。yamazさんがツルリンドウの真っ赤な果実を見つけた。そのすぐ近くにあった小さな果実は葉の形状からツルアリドオシであろう。アポイ岳の植物図鑑では確認していたが、私はここでは初めて見ることが出来た。来年以降の花の咲く時期が楽しみとなった。ヒダカトリカブトや沢沿いではダイモンジソウがちょうど見頃を迎えていた。小休止をとりながらじっくりと撮影する。

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ミヤマウズラ

ヤクシソウ

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ツルアリドオシの果実

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ミヤマアキノキリンソウ

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沢沿いに咲いていたダイモンジソウ

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ヒダカトリカブト

5合目に飛び出すと視界が広がる。馬ノ背から頂上へと続く稜線はクッキリと見えていた。いよいよ岩尾根の急登が始まる。

ヒロハヘビノボラズの果実やまだ咲いていたハクサンシャジン、6合目を過ぎた岩場ではヒダカミセバヤが見頃を迎えていた。葉の先が尖るものをアポイミセバヤとする見解もあるようだ。この時期のアポイ岳を代表する花でもある。まだ咲き残っていたアポイマンテマやアポイハハコ、キンロバイ等を見ながら高度を上げて行く。
「あっ、コハマギクが咲いてるわっ」おばさんの指差す方向にはコハマギクの花がポツンポツンと二つ咲いていた。アポイ岳の花模様はいつもコハマギクが最後を飾る。何となく寂しさを感じながらカメラを向けた。

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ハクサンシャジン

咲き始めたコハマギク

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ミヤマワレモコウ

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ヒダカミセバヤ

馬の背からはピンネシリ〜吉田岳〜アポイ岳と連なる山容が目の前に広がる。台風が近づく影響もあるのだろうか、遠くの日高山脈は雲に包まれて見えない。馬の背で休んでいると次から次へと登って来る人たちの列が続いた。少し立ち止まり、すぐに頂上目指して進んで行く。そんな列に続くように私達も歩を進めた。

幌満お花畑の分岐を右に分けてほどなく8合目。岩場の急な登りが続く。終盤ではあったがウメバチソウがまだあちこちで見られた。数は少ないもののダイモンジソウやエゾコゴメグサと続く。アポイマンテマが一つだけ寂しそうに咲いていた。

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咲き残っていたアポイマンテマ

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ウメバチソウ

エゾコゴメグサ

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岩場に咲いていたダイモンジソウ

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