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このところ週末の天気が良くない。今回も週明けから天気が回復して気温もぐんぐん上がって来ていた。「やっぱり今年も行きましょう」と言うことになり、毎年この時期に定点観察的?に登っている塩谷丸山を目指すことにした。

登山口手前の駐車場付近では小樽~余市縦断道路の工事が行われていて、昨年とはやや位置が違うものの工事関係者と登山者が利用できる駐車場が確保されていた。
2016年6月29日午前8時50分、その駐車場をスタート。案内板に導かれて登山口に向かって行く。途中ちょっと迂回路があってその先が入山ポストのある登山口となっていた。登山口自体の位置は以前と同じだった。入山届けを記入して明るい刈り分け路を進んで行く。

「あっ、何?」おばさんが叫んだ。小鳥が木の枝にとまって囀っていた。おばさんは慌ててザックからカメラを取り出す。「ホオジロだね、間に合うかな?」ちょっと心配だったがカメラの連写音が聞こえた。ホオジロはどうやら近くで木の実を採餌中だったようで、何度か移動して植物の葉の上にとまった。「ナイス~」そう叫ぶ私の声を無視するかのように、おばさんはシャッターを押す。「撮れたよ~」「今日は幸先が良いね~」

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小樽~余市縦断道路の工事現場の中を通り抜けて

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少し迂回道路があり

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迂回道路の先が登山口

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ホオジロ(おばさん撮影)

強い陽射しを避けるようにして、登山道は樹林帯へ入って行く。その前方を何やら走る小さな影、「なんだ?」。立ち止まったその影を良く見るとエゾシマリスだった。何かを食べているようで登山道でじっとしている。おばさんのシャッターチャンスが続いた。「ちょっとどいてよ」と言うわけにもいかず、そのまま様子を見ていると・・・突然近くの木に登って今度は木の実食べ始めたのだ。食事中のためかあまり警戒心が無く、そのまま進もうとする私達の存在を無視するかのように実を食べている。「たくさん食べてね」と言いながらその場を離れた。

最初はなだらかだった登山道も段々傾斜が増して来た。「暑いですね」、汗を拭いながら私達の後から登って来た方々と声を交わす。この山は比較的短時間で登られるので平日でも結構登山者との出会いがある。

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樹林帯に入る

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登山道で食事中のエゾシマリス(おばさん撮影)

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木に登って食事中のシマリス(おばさん撮影)

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段々傾斜が増して来る

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オニシモツケ(バラ科)

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ツクバネソウ(ユリ科)

登山道は更に傾斜を増して来て、標高300mを越えた付近からジグを切って進んで行くことになる。頭上を覆う木々で日射しはほとんど受けないものの、気温は十分にあがっていて汗が噴き出して来る。しかしこの付近はまだまだ序の口だ。斜面を登り切って上空に青空を見ると一気に強い陽射しを浴びる事になった。

草原状のなだらかな台地を、前方に山頂部を見ながら進んで行く。「ちょっとストップ!」そう言って立ち止まりながら水分補給をする。タオルを取り出して汗を拭う。「暑いわ~」「こりゃあもう、夏山シーズン真っ盛りだな」。凄い暑さではあったがこれから始まるシーズンの事に思いを馳せると、何となく「いよいよだな」的気分になる。短い北海道の夏故に暑さも十分に感じたいと言ったところか。

頂上付近の小さな岩峰が段々近づいてきて、背の高い草に囲まれるようになるといよいよ最後の登りとなる。ほどなく大小の岩石を交わしながら一気に登りきると頂上だ。

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急斜面をジグを切りながら

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一気に強い陽射しを浴びる

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草原状の台地を行く

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ハナニガナ(キク科)

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シロバナニガナ(キク科)

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ベニバナイチヤクソウ(イチヤクソウ科)

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小さな岩峰を見ながら頂上へ向かって

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岩石を交わしながらひと登り

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