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2016年7月12日早朝、私達は黒岳ロープウェイ乗り場の駐車場に到着。まだ5時過ぎだと言うのに駐車場には沢山の車がとまっていて、既に準備を終えて改札口方面へ向かう人達の姿もあった。「平日だけど今日は天気が良さそうだからね。まぁ始発便で無くても・・・」と言いながら装備を整えて私達もロープウェイ乗り場へ向かった。既に乗り込み始めている人達が大勢いて、「次の便で良いです」と少しゆっくりしようとすると、「次の便は団体さんが入っていて混み合いますけど」とのこと。あわてて私達はそのまま臨時便のロープウェイに(5時50分)乗り込んだ。

ロープウェイを下りてリフトへ乗り継ぎ7合目登山口に立つ。6時45分、入山届けを提出して登山道に入って行く。次から次へと登って来る人達で賑わい、ゆっくりペ-スの私達でもその流れには順応できた。登山道には所々まだ雪が残っていたが、滑落の危険があるほどでは無い。それでも雪の上を歩き慣れない人にとっては結構大変そうだ。

高度が上がるにつれて視界が広がって来る。「わぁ~すごいねぇ」歓声があちこちから聞こえて来た。風は弱く上空からは朝の陽射しが降り注いでいた。目の前に連なる北大雪の山々、そして遠く雲海の奥に阿寒の山々も小さく見えていた。何度見てもこのシルエットは美しい。
登山道脇に咲く花々であるが「咲き始めた」と言ったところで~エゾノイワハタザオやキバナノコマノツメなどが8合目付近から多く見られた。

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リフト乗り場へ向かう

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登山道には数か所ほどまだ残雪があった

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展望が開けて


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雲海の奥に小さく阿寒の山々が見えているのだが・・・
(左端に武華山、右端にクマネシリ山塊)


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左奥に支湧別岳、中央手前に屏風岳、その右奥に武利岳、右端が武華山

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チシマヒョウタンボク

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ショウジョウバカマ

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エゾノイワハタザオ

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キバナノコマノツメ

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カラマツソウ

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ハクサンチドリ

マネキ岩がぐんぐん近づいて来る頃には~一筋の雲が流れるニセイカウシュッペ山がほぼアイレベルで目に飛び込んで来た。「やっぱり良い山だよねぇ」私は独り言を呟きながらシャッターを押す。登るときには「咲き始めたな」と思っていたウコンウツギだが、下山時には見事に開花していたから~花々の状況変化には目を見張るものがある。
振り返りながら見下ろす登山道~ニセイカウシュッペ山を背に登って来る人達の姿も良い雰囲気だ。

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マネキ岩を見て

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ニセイカウシュッペ山が美しい

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咲き始めたウコンウツギ
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下山時撮影のウコンウツギ

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ニセイカウシュッペ山を背に登る人達

エゾノハクサンイチゲが見事な群落を為して咲いていた。花のひとつひとつを撮るには強すぎる日射しだったが、全体として見ると青空を背景にして一段と際立って咲き誇っていた。まるでブーケのようにかたまって咲いているミヤマキンポウゲはちょうど見頃~

「ヒーチョリチョリー、ヒーチョリチョリー(この表現が相応しいかどうかは別にして)」小鳥の囀りがすぐ近くで聞こえた。「ノゴマよっ」、おばさんがあわててザックからカメラを取りだした。ハイマツの上にとまっているノゴマはおばさんの準備を待っているかのように囀り続けた。しばらくしてノゴマは飛び去った。「撮れたわっ」おばさんは嬉しそうだった。

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エゾノハクサンイチゲ
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ミヤマキンポウゲ

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ノゴマ (おばさん撮影)

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