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やがて7合目の標識を見て~「休もうかな」と思ったが立ち止まって水分補給をしてすぐに歩き続けた。高度は既に1900mを越えている。周辺の山々がアイレベルで広がって来る。その広大なスケールはさすがに大雪と言っても過言ではない。十勝連峰と遠く夕張山地にゆったりと流れるように雲が浮かび、あの遙かなる山「トムラウシ山」がどっしりと鎮座し~山容に特徴のある忠別岳を見る。「あそこを歩いたんだよな~」昔日の辛かった、素晴らしかった思いなどが走馬灯のように駆け巡る。眼下に広がる雪渓模様がまた美しい。

尾根が顕著になってきて斜度も増して来た。昨年はこのあたりが結構辛かったのだが~今回は裾合平を歩かずにまっすぐ登ってきているせいもあるのか、苦しさはあまり感じない。8合目を過ぎたところで小休止していたツアー登山の方々横目に、どんどん高度を上げて行く。

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7合目

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十勝連峰を望む

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トムラウシ山と左端に忠別岳
画像クリックで幅1024ピクセルのパノラマ画像表示

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眼下の雪渓模様が美しい

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尾根が顕著になって

【池周辺に咲く花々】

山行レポートはちょっと一休みして、池周辺に咲いていた花々の紹介です。エゾコザクラが遊歩道脇に沢山咲いていました。やや終盤のものが多かったですが、この時期の大雪山系を彩る花のひとつでしょう。ミツバオウレンも群落を為して咲いていました。他では昨年見た同じ個所でショウジョウバカマの大株が咲いていました。遊歩道から少し離れていたので、おばさんと再会?したあとにカメラを借りて望遠撮影です。


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エゾコザクラ
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ミツバオウレン
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大株のショウジョウバカマ(望遠レンズで)
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こちらはマクロレンズでの撮影です

やがて左上部に金庫岩が見えて来た。「急ぐなよ~」そう自分に言い聞かせながらゆっくりと登って行く。足元が不安定な火山れきと火山灰の登山道、踏み跡があちこちにあるが歩きやすいところを選ぶようにして歩を進める~このあたりが結構辛い所だ。それでもちょっと立ち止まって遠く石狩連峰の山々を同定する。音更山、石狩岳、ニペソツ山、そして然別湖周辺の山々まで見えていた。

9合目の標識を見て回り込むようにして登り、ニセ金庫岩のある肩に出た。数名の方々が休んでいたが、私はそのまま頂上へ向かった。いよいよ最後の急な登りである。見上げると~登って行く人達の足取りはさすがに重そうだ。金庫岩付近から爆裂火口を俯瞰して~更に高度を上げて振り返り~トムラウシ山等を背に登って来る人達の姿を見る。なんと広大なロケーションなのだろうか。「これこそ大雪山だ」と叫びたくなるほどだ。

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左上部に金庫岩が見えて

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9合目付近

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遠く石狩連峰を望む

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ニセ金庫岩

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頂上へ向かって最後の登りだ

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金庫岩付近から爆裂火口を見下ろして

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トムラウシ山を背にニセ金庫岩付近を登る人が続く

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